元西武ドラ1右腕大石氏「イメージの球が投げられず」第二の人生へ

西日本スポーツ 小畑 大悟

 今季限りで現役引退した西武の大石達也氏(31)が、来年2月に「第二の野球人生」の新たな一歩を踏み出す。同学年の斎藤佑樹(日本ハム)らとともに活躍した早大から6球団競合のドラフト1位で2011年に入団しながら、故障の影響で一球も満足いく球が投げられなかった9年間のプロ生活。今度は西武の球団本部チーム統括部ファーム・育成グループのスタッフとして、野球留学先の米国へ飛び立つ。

 入団1年目から続く毎朝のルーティンがある。起床後の大石氏はまず布団の上で四つんばいになり、首や肩を回し、その日の状態を確認する。「癖でやってしまうけど、今は痛くても何も思わない。もう気にしなくていいので」。故障と闘い続けた9年間だった。

 同じドラフト1位でプロに進んだ斎藤、福井優也(現楽天)とともに「早大三羽がらす」と呼ばれた逸材も1年目に右肩を故障。2016年は36試合で防御率1・71、17年は20試合で同0・93をマークしたが、今オフに戦力外通告を受け、迷いなく引退を決めた。

 「大学時代は狙ったところにイメージ通りの球が投げられていた。プロではイメージしている球が一球も投げられなかった」

 球団からは非情な通告と同時に魅力的な新たな道も示された。球団本部チーム統括部ファーム・育成グループのスタッフ。パートナーシップ契約のある米大リーグ・メッツへの留学も決まった。来年2月に単身で旅立ち、コーチ業、フロント業の両方を学ぶ。

■来年2月から1シーズン

 留学期間は1シーズンの見込み。メジャーのキャンプからマイナーリーグまで足を運ぶ。「選手としてはチャンスをものにできなかったので、スタッフではものにしたい。英語も話せるようになりたい」。故障に泣いた自身の経験も無駄にはしない。「もっと自分の体に詳しかったら良かった。体の仕組みを学び、伝えていけたら」と前を向く。

 8月に生まれたばかりの長男を日本に残しての長期留学に、新米パパは「2、3歳だと忘れられそうだけど、生まれたばかりだから逆に良かったかな」と苦笑いする。新しい家族のためにも、猛勉強の日々を送ることになりそうだ。

 同期の斎藤、福井より一足先に歩み始めた第二の野球人生。「2人には一年でも長く現役を続けてほしい。僕は31歳で違う人生を歩む。いろいろ経験できるチャンス。吸収して、今後に生かしていきたい」。次なる夢に向かい、海を渡る。 (小畑大悟)

 ◆渡辺久信ゼネラルマネジャー(GM)「現役時代は成績的に期待以上のものを収めることはできなかったけど、野球はそれだけじゃない。将来的にはいろいろな部分でライオンズで活躍してほしい。現場だけの知識ではなく、フロント業務やチーム運営も米国で見てきてほしい」

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