侍ジャパンに秘策 先発に千賀、救援にも千賀 稲葉監督「三振取れる」

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 歴史的金メダルへ「ウルトラC」も! 福岡ソフトバンクの千賀滉大投手(26)が、2020年東京五輪での金メダル獲得を掲げる野球日本代表「侍ジャパン」で二つの大役を担うプランが浮上した。稲葉篤紀監督(47)が本紙の単独インタビューに応じ、7月29日の開幕戦の先発候補に挙がる剛腕を大一番でリリーフ起用する可能性に言及。公開競技だった1984年のロサンゼルス大会以来、36年ぶりの金メダルへ向け、昨季は3年連続日本一に輝いた工藤ホークスのエースに期待がかかる。

■「開幕投手」候補に

 36年ぶりの金メダル獲得のためには、どんな手でも打つ。2017年に就任した稲葉監督にとって、自国開催の五輪の頂点は最大の目標。悲願達成を見据えて、エース候補である千賀を先発だけでなく救援でも起用する「ウルトラC」の可能性を示唆した。

 6チームが参加する野球は1次リーグの後に変則トーナメントを戦う。1次リーグの1位チームは有利となるだけに、稲葉監督は先発の起用法について「いい投手から」とした上で「千賀と菅野(巨人)は誰もが認める投手」と「開幕投手」の候補に挙げた。

 さらに、千賀については「7、8、9回は野球で一番難しい。そこで(千賀は)三振が取れる投手だし」と言及。優秀選手(ベストナイン)に輝いた17年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では中継ぎを経験。世界の舞台でも適性を証明した。

 建山投手コーチも「本当に負けられない試合は、ブルペン待機もしてもらおうと思う。WBCで途中から投げた経験も大きい」と話す。昨季は12球団ダントツの227奪三振。規定投球回到達者では歴代最高の奪三振率11・33をマークした球威は世界レベルだ。

■「中継ぎ適性ある」

 侍ジャパンが初優勝した昨年11月の「プレミア12」は、ソフトバンク甲斐野、オリックス山本、DeNA山崎の「勝利の方程式」が大きな勝因となった。育成出身の千賀も当初は中継ぎで台頭。13年には51試合に登板し、56回1/3の投球回をはるかに上回る85奪三振を記録した実績もある。

 首脳陣が描く「ウルトラC」について、千賀は「自分でも(中継ぎの)適性はあると思う。(日本代表に)選ばれれば、どんな役割でも果たすつもり」と強調する。3年連続日本一の昨季はポストシーズンでも好投するなど、短期決戦での勝負強さも球界屈指だ。

 昨季は体力、技術ともに大きく成長。自己最速の161キロをマークし、宝刀フォークとともに150キロに迫るカットボールを操るようになった。「去年は今年への準備期間だと思って取り組んでいた。今年が本当に楽しみ」。20年への準備は万全といえる。

 五輪の野球・ソフトボールは3大会ぶりに競技復帰するが、24年のパリ大会では再び除外となる。現時点で最後の五輪野球は自国での開催。「この舞台で投げられるチャンスはなかなかない。その時期に選手でいることは貴重で奇跡」。日本最強の右腕が日本を金メダルに導く。 (鎌田真一郎)

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