どうなる五輪野球メンバー24人 稲葉監督を悩ませる「大事」な部分

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 東京五輪イヤーを迎えた侍ジャパンの稲葉篤紀監督(47)が新春インタビューで「結」をキーワードに掲げた。監督就任後初めての国際大会だった昨秋のプレミア12で優勝。日本にとって主要国際大会10年ぶりの世界一を達成した。プレミア12から登録メンバーが4人減る五輪をどう戦うのか。日本野球にとって五輪36年ぶり、正式競技では初の金メダルという「結果」を求め、チームの「結束」を前面に押し出していく。(取材・構成=鎌田真一郎)

-色紙に書いた「結」にはどんな思いが

 われわれはずっと結束力を持ってやってきた。五輪も選手、コーチ、スタッフの結束力でやっていきたい。この漢字には「締めくくる」「まっとうする」という意味がある。もちろん、結果を出すということも含めて。

-プレミア12では収穫も反省もあった

 投手は四球が少なかった。日本は13個。韓国は26個ぐらいかな。(打線は)一つの四球で点を取ることも多かった。打者は調子の良しあしがある中で打てなくてもボールを選べる。一球でも多くといういやらしさが大事になっていく。

-プレミア12で28人だった登録選手は五輪では24人になる。投手と野手の配分は

 国際大会での指揮はプレミア12が初めてで、僕の傾向もコーチが分かってくれてどんどん投手を代えた。早めに投手を交代したので、投手、バッテリーコーチはとにかく投手が欲しいと。野手は捕手が2人なのか3人かというところもある。投手が11人か12人かは議論を重ねないといけない。

-北京大会では投手が10人だった

 10人は厳しいかな。夏で、国際大会の独特の緊張感もある中、目いっぱい飛ばしていくから。

-まずは枠が先か、人選からか

 先発が何人という話もしているけど、人選の中でここがいるとかここが削れるとか、そこでの調整になるのかなと。

-投手もユーティリティー性があると選択肢が広がる

 プレミア12でも田口なんかは走者がいてもいけて回またぎもいけた。難しいのは第2先発。ロングをやっている先発が少ない中で、いつも(所属チームで)先発をやっている大野雄、山岡は慣れないポジションでやってくれた。五輪はあそこが難しくなる。

-野手の守備位置は

 チームでやっているところが基本線になる。プレミア12では浅村、山田哲に一塁をやってもらったけど、慣れないポジションをやってもらうのも参考になった。シーズンを通して練習の中で打球を受けておいてもらうとか、負担にならない程度にやってもらおうかとは思っている。

-絞り込み方は

 プレミア12に出た選手を土台にしたい。シーズンでの調子もあるし、けが人も出る。いろんな選手を試してやってきたので、ある程度大きな視野で人数を多く見たい。

-五輪で重要視している試合は

  予選を1位で通過して1位同士で戦うところが大事だと思う。敗者復活戦に回ると、ナイターになったりデーゲームになったり、負担が大きくなる。負けた時のことを考えるのもどうかと思うけど、そういう事態があることは考えないと先発をどうするのかとか、やっぱり想定はしておかないといけない。

-その試合は開幕戦から中4日となる

 そうですね。最初に2試合やるので、そこの先発をどうするかと。

-開幕で投げる投手がいけるものなのか

 中4、5日というのはどこのチームも(シーズン中は)あまりないし中6日が基本。プレミア12では高橋礼が中4日で2イニングというのもあったけど、あれは決勝だったので。無理はさせたくないけど、勝つためにというところで、もしかしたらお願いする事態も出るかもしれない。考えないといけないですね。

-中4日での起用はあり得るか

  本人に本音で話をしてもらったり、球団との話になったりもする。これからいろんなことを球団の皆さんにお願いしないといけないので、視察に行きながら監督、コーチの方に話を聞いて関係性を築いていかないと。けがはさせられないので。

-秋山がメジャー移籍を目指している。五輪での1番の考え方は

 メンバーを選ぶときにある程度、打順も想定しながら決めていく。そこにはまればいいけど。けがも不調も集まった段階で出るので。プレミア12では「1番秋山」を考えていたので苦労したというか、考えた部分。

-プレミア12の時よりもレギュラーを固定しての戦いになるのか

 基本的にはそういう形。打順は変えるけど、出るメンバーは決めていかないといけない。

-バックアップ要員の考え方は

 (登録)人数が少ないので。投手が12人になって野手12人なら、捕手が2人でも残りは10人。7ポジションなら控えが3人。キャッチャーを2人使ったらどうするか。アテネではキムタク(木村拓也=故人、当時広島選手)がいたけど、第3の捕手みたいなことも考えなければいけない。

-プレミア12では近藤が第4の捕手のような立場だった。そういう選手を入れることは

 いないでしょう。捕手経験者というのは。難しいですよね。ベンチに何人入れるかというのもある。ブルペンで2人(肩を)つくるのならどうするかとか。北京では矢野さん(現阪神監督)がコーチ兼任みたいな形でやりましたけど。今回は大竹寛ちゃんがブルペン陣をまとめていた。ブルペンはわれわれが入れない中で大事ですね。五輪はもっと大事になってくると思う。

-プレミア12では4番で鈴木がどっしり構えたが、五輪はどうか

 (鈴木)誠也が4番としてプレミア12は頑張ってくれましたけど、どうだろう。僕はチーム内での競争というか、ジャパンに入りたいとかこの打順を打ちたいとか、先発したいとか、選手同士が切磋琢磨(せっさたくま)して奪っていくという、ジャパンでもそういうものを持ってもらいたい。誠也は十二分にやってくれた。もう一度、例えば(吉田)正尚が悔しい思いをして、もう一度4番を打ちたいとか思ってくれたらいいと思うし。上のレベルで選手同士がライバル意識を持ってやってもらえればと思いますね。

-プレミア12では7、8、9回を投げる投手は固まっていた。ここはつくり直すのか、ある程度残したいのか

 そこも難しいところ。人選をして、そこで不測の事態も含めてプレミア12のように入れ替えがあるとした中で、そのとき集まったメンバーが最高のメンバー。そこでどうやっていくか。プレミア12では松井、森原が辞退した中であの3人(甲斐野、山本、山崎)が必然的にはまっていった。なるようになったという形だった。松井がいたら抑えを迷ったかもしれないし、あの3人をつくれなかったかもしれない。山本はプレミア12で8回をやったけど、じゃあ先発をしたら7、8回はどうしていくのかとかも考えないといけない。

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