筑陽学園SBコンビが決めた 右の古賀健クロス!左の今田決勝弾!

西日本スポーツ 松田 達也

 ◆全国高校サッカー選手権2回戦 筑陽学園2‐1草津東(2日・味の素フィールド西が丘)

 第98回全国高校サッカー選手権は2日、首都圏で2回戦16試合があり、11大会ぶり出場の筑陽学園(福岡)は草津東(滋賀)に2-1で逆転勝ちした。筑陽学園は1点を追う前半39分に過能工太郎(3年)がPKを決めて追いつくと、後半37分に今田光(同)が決勝ゴールを決めた。前回出場した2008年度大会に続き、3回戦に進出。3日に徳島市立と対戦する。日章学園(宮崎)は優勝候補の市船橋(千葉)にPK勝ち。神村学園(鹿児島)は富山第一に0-1、熊本国府は帝京長岡(新潟)に0-3で敗れた。

 運も味方に付けた。意表を突いた“ミラクル弾”。同点で迎えた後半37分、ゴール前で右からのクロスに合わせた今田の右足シュートは当たり損ねの緩いゴロとなってゴールに転がり込んだ。「ボテボテだったのでミスった感じですが…」。筑陽学園を劇的な勝利に導いたヒーローはそう言って照れた。

 左サイドバックの今田の決勝点をアシストしたのは、右サイドバックの古賀健だ。直前のフリーキックからこぼれ球を拾うと、ドリブルで突破。ベンチから早めのクロスを指示する声が飛んでも、自らの判断でサイドを切り崩した。

 「試合前に、マイナスのクロスがチャンスになると確認していた。あの場面は状況を見て、自分が抜けばいけると感じた」。古賀健の機転を利かしたプレーに、青柳良久監督も「プラスの判断だった。褒めてあげたい」とうなずいた。

 昨年はボランチが主戦場だった古賀健は、この大会前まで失点が多かった守備再建のために右サイドバックに回った。当初は不満もあったという転向も、チームのために受け入れた。一方で、中学時代はボランチだった今田とともにサイドからの突破を試みて攻撃を活性化させた。サイドバックのクロスをサイドバックが決める珍しいゴール。古賀健自身も「漫画では見たことはあるけど」と驚く決勝点につなげた。

 大会前、チームは学校近くにある福岡県太宰府市の太宰府天満宮で必勝を祈願。古賀健も「全国大会で一つでも多くのアシストを」と願った。昨年、太宰府の地は新元号に縁が深い場所として注目された。祈りが通じたかのようなアシストと神懸かったゴールが、2020年初勝利の扉を開けた。

 11大会ぶりの出場で、前回に続いて3回戦に駒を進めた。青柳監督は「一戦ずつ、ということしか考えていない」と気を引き締める。3年生には今大会限りで競技生活に区切りをつける選手も少なくない。今田は「まだまだ、みんなで一試合でも多くやるつもり」とチームの思いを代弁した。新しい時代の風に乗って、目指すのは令和最初の頂点だ。 (松田達也)

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