ソフトバンク周東が明かす走塁の極意 高校生に伝えた3つのポイント

西日本スポーツ 前田 泰子

 令和のスピードスターが走塁の極意を明かした。ソフトバンクで育成から支配下入りした昨年の周東佑京内野手はチーム最多の25盗塁でパ・リーグ20盗塁以上の選手では最高の成功率8割3分3厘(企図30、成功25)。オフにファームの本拠地タマホームスタジアム筑後で行われたイベントで地元の高校生に技術を指南した。その「講義」の内容から一部を紹介する。

 足のスペシャリストとしてブレークした周東はプレミア12で侍ジャパンに初選出。対戦相手の監督を「あそこまで速いとは」と驚かせるなど、世界に衝撃を与えた。「失点できない場面での代走が多かったけど自分では『楽しもう』という気持ちだった。楽しんだのがいい結果につながったと思う」と振り返る。世界レベルに達した走塁を「ただ走るだけだけど実はやることが多い。常に考えながら走らなくてはいけない」として高校生に伝えた。

 (1)一直線に走る 塁に出たら頭の中で真っすぐ次の塁への線を引きその線上を走る。野球の一、二、三塁とホームの塁間はそれぞれ約27・4メートル。そこを真っすぐ走って0・01秒を縮めることで際どい走塁をセーフにすることができる。周東は「プロでも真っすぐ走れない選手はいる。真っすぐに走る練習をした方がいい」と力説した。

 (2)視線も真っすぐ 走る時の視線は(1)で自分が塁間に真っすぐ引いた線の上に置く。打球方向を判断するために打者がバットに当てる際のインパクトを見てしまうと、自身の走路が曲がってしまうことになる。

 (3)打球方向は野手を見て判断 では(2)のように走るにはどうするか。打球を見るのではなく打球が飛んだ「方向」を見る。左方向への打球は走る方向の先にあるので自分で判断できるが、右方向への打球なら野手の動きを見る。遊撃手の動きを見ればおおよその打球方向が分かると言っていい。周東の場合は内野手が深めの位置に守っていれば「ゴー」と判断し、浅めなら「ストップ」。ランナーコーチより自分の感覚を大事にしているという。塁間を走る準備をしながら、もしくは実際に走りながら常にアンテナを張り巡らせているわけだ。

 周東は高校時代、失敗で怒られることを恐れるあまりなかなかスタートを切れなかったという。「走れるようになったのは大学生になってから。失敗してもいいと思えるようになってからだった」と振り返り、気持ちの割り切りが能力開花のきっかけになったことを強調した。「チャレンジして怒られるんだったら、怒られた方がいい。怒られるのを怖がってチャレンジしないことが一番だめだと思う」。失敗を恐れない心が成功への第一歩だと高校生に伝えた。 (前田泰子)

PR

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング

PR

注目のテーマ