ソフトバンク和田が持論、五輪とWBCは「まったくの別物」

西日本スポーツ 長浜 幸治

 福岡ソフトバンクの和田毅投手(38)が東京五輪に出場する日本代表「侍ジャパン」の候補たちに熱いエールを送った。2004年アテネ、08年北京と2大会連続で五輪に出場した左腕は日の丸を背負う重圧を明かした上で、その経験が野球人としての成長につながると強調。昨秋のプレミア12で存在感を示したソフトバンクからは東京五輪代表にも複数の選手が選ばれる見通しで“タカ侍”の席巻を期待した。

■WBCとは別物

 いよいよ今夏に迫った東京五輪を前に、和田がオリンピアンとして気持ちを高ぶらせた。自国開催でもあり、プロ野球はペナントレースを中断して選手を派遣する。12球団随一の選手層を誇るホークスからは多くの選手が代表に名を連ねることが予想され、先輩として熱いエールを送る。

 「日の丸を背負って野球をやれることは本当にすごいこと。日本での開催は生きている間に一度あるかないか。うちのチームからもたくさん選ばれると思うし、今から楽しみ」

 自身は23歳だった2004年のアテネ、27歳だった08年の北京と五輪に2大会連続で出場した。「初めてオールプロで臨んだアテネは金メダルが取れず悔しい思いをした。北京ではメダルさえ取れなかった」と苦い記憶をたどりながら、世紀のイベントに出場することの意義を指摘する。

 「日の丸を背負う重み、侍のトップチームに選ばれることへのプレッシャーは出た人、投げた人にしか分からない。そこに野球人としての成長がある。僕は若いときに選んでもらってすごくプラスになった」

■言い訳できない

 プロが出場する野球の国際大会にはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)もある。和田は06年の第1回大会に出場し世界一に貢献したが、その違いを持論と前置きして「WBCは野球をやっている人の代表で五輪は国民の代表。まったくの別物。五輪は野球をやっていない人にも注目される大会」という。その上で、野球・ソフトボールが3大会ぶりに競技復活する今大会は特別な意味を持つと強調する。

 「自国開催での金メダルというのは日本中の人が期待している。僕らが受けた重圧の比ではないんじゃないかな。次の(24年パリ)大会は野球が実施されないし、負けたら4年後に取り返すことができない。開催中は(プロ野球が)休止する中で言い訳もできない状況。最高、最強のチームで挑むだけに、かかるプレッシャーというのは想像するだけで吐きそう」と苦笑いを浮かべながら代表メンバーの心情を思いやった。

 かつて日の丸を背負い国際舞台で躍動した左腕も2月で39歳。過去3年は故障もあり満足な成績を挙げられていないだけに20年は重要な年となる。「去年は1軍で投げることはできたけど、足のけがで離脱した時期もあったし完全に復活したとは言えない。開幕からローテを守れるようしっかりアピールしていく」

 4日にヤフオクドームでトレーニングを始め、7日からは長崎に場所を移して自主トレを行う。西武に復帰した松坂をはじめ同学年の選手は40歳シーズン。日本球界を引っ張ってきたベテランとして、東京五輪に負けないインパクトをファンに届けるつもりだ。 (長浜幸治)

 ◆北京はホークスから3人 五輪の野球にプロが参加するようになって以降の大会でダイエー、ソフトバンク在籍選手の出場は▽00年シドニー(プロアマ混成)=松中信彦▽04年アテネ(全員プロ)=和田毅、城島健司▽08年北京(同)=和田、杉内俊哉川崎宗則-で、同一大会では北京の3人が最多だった。東京五輪代表を率いる侍ジャパンの稲葉監督は昨秋のプレミア12出場メンバーが選考の土台となると明かしており、同大会にソフトバンクから選ばれたのは高橋礼、甲斐野、嘉弥真、甲斐、松田宣、周東で6人。コンディションの問題で選出後に辞退した千賀、メンバー発表前に辞退した柳田ら候補は他にもおり、プレミア12にキューバ代表で出場したデスパイネグラシアルモイネロら外国人も含めると過去最多人数が五輪代表となる可能性もありそうだ。

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