ソフトバンクの補強戦略 野球大国キューバのルート開拓へ

西日本スポーツ

米と国交断絶 獲得レース優位
 野球大国のルート開拓へ-。覇権奪回へ大型補強を断行した福岡ソフトバンクが、タレントの宝庫とされるキューバの選手の調査、獲得を検討していることが3日、明らかになった。同国政府が昨年9月、スポーツ選手の国外プロ活動を禁止してきた方針を撤廃。これを受けて、ホークスも本格的な人材の発掘に乗り出すことになった。通常、キューバの国内リーグは4月まで行われており、近いうちに球団幹部が視察に向かう可能性もありそうだ。

▼「赤い稲妻」魅力
 巨大補強を完成させたホークスが、常勝チーム構築へ次なる“標的”を定めた。過去3度の五輪金メダルをはじめ、国際野球連盟主催のワールドカップ39大会で25度の優勝を誇る野球大国・キューバだ。長年、アマチュア球界で「赤い稲妻」と恐れられたエリート集団の調査、獲得を狙う。

 抜群の身体能力を誇るキューバの選手を、球団関係者は「まず、日本人では考えられない動きを平然とこなす。他の外国人に求めても出せない能力の高さもある」と驚きを交えて評価する。未開の人材発掘の大きな可能性を秘めており、新ルート開拓へ「キューバには魅力あふれた選手がたくさんいる」と強い興味を持って注視している。

 昨年9月にキューバ政府がスポーツ選手の国外プロ活動を禁止してきた方針を撤廃。調査の“解禁”はこれを受けてのものだが、ホークスはこれまでもドミニカ共和国やプエルトリコなど、同じ中南米系の選手が活躍するウインターリーグで調査を重ねてきた。2010年オフには王会長がキューバを視察する予定が直前で中止になった。こうした経緯もふまえ、早ければ月内にも念願だったパイプづくりに乗り出すことになった。

▼リーグ戦展開中

 例年11月にシーズンが始まるキューバの国内野球リーグは、現在リーグ戦の真っ最中。年間チャンピオンを決める戦いは4月まで続く。期間中の視察が実現すれば、同国野球リーグで現役最高選手に挙げられるユリエスキ・グリエルら知名度のある選手はもちろん、同国代表に選出されず、埋もれたままになっている逸材や発展途上の選手の発掘も十分に可能だ。

 昨年12月、王会長は九州財界人による自身の支援組織「王讃会」のパーティーで「(今季は)可能な範囲で補強した。来年勝ったら、本来の進むべき道にかじをとる」と述べた。今オフの巨大補強が期間限定となることを示唆したが、育成に重点を置く従来の方針に沿えば、キューバの「金の卵」を獲得し、大きく育てる夢も膨らむ。

 野球界の最大のマーケットは言うまでもなく米国。キューバ選手が目指す移籍先も当然ながら大リーグとなるが、米国と国交が断絶している事情もあり、制約のない日本は獲得レースでも優位な状況といえる。ホークスは昨秋、亡命して米国などでプレーしたカニザレスをキューバ出身選手として初めて獲得。今後は“直接”ルートで、補強戦略の目玉となる野球大国の開拓を目指す。

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