長崎・広中が区間新 5年連続区間賞は史上初

西日本スポーツ 末継 智章

 ◆第38回全国都道府県対抗女子駅伝(12日・たけびしスタジアム京都発着=9区間、42・195キロ)

 1区を走った長崎の広中璃梨佳(日本郵政グループ)が18分39秒で区間記録を17年ぶりに更新した。5年連続での区間賞(2016年は3区、17~18年は4区、19年は1区)は大会史上初で、5000メートルでの出場を目指す東京五輪へ弾みをつけた。京都が3年ぶり17度目の優勝。九州・沖縄勢では鹿児島が5位に入賞。長崎が10位、福岡が12位、熊本が14位、大分が17位、宮崎が21位、佐賀が31位、沖縄が47位だった。

■3キロすぎで独走

 いつの間にか独り旅になっていた。田中希実(兵庫・豊田自動織機TC)ら実業団の有力選手がそろった1区。「周りを気にせず、自分のペースでいく」とスタート直後に先頭へ出た長崎の広中が、3キロすぎから独走態勢を築いた。上り坂が多い残り3キロを前半より7秒速い9分16秒で駆け、山中美和子(奈良・ダイハツ)の区間記録を5秒更新。17年ぶりの区間新に加えて5年連続区間賞は史上初で「独走になったことに気付かなかった。過去の経験に縛られず、楽しんで最後まで走ることだけを考えた結果」と19歳は表情を緩めた。

 昨年10月の世界選手権(ドーハ)女子5000メートル決勝で20歳の田中が日本歴代2位となる15分0秒01を出した。広中の闘志に火が付いた。「尊敬できる先輩だけど、試合に立てばライバル。日本人で14分台を出せるチャンスが私にもある」

 所属先の日本郵政グループで2キロのメディシンボールを投げるなどして体幹を強化。マラソン女子五輪代表に決まった鈴木亜由子ら先輩も取り組んできたメニューで走りに力強さと安定感が増し、昨年11月の全日本実業団対抗女子駅伝1区(7キロ)での区間新や同12月の記録会5000メートルでの東京五輪参加標準記録突破につなげた。

■体幹鍛え力強さ

 日本郵政グループの高橋昌彦監督は「まだ走り込みが足りず、左右のバランスも修正する余地があるなど伸びしろは大きい」と期待。長期的視野で強化する方針だが「今でも5000メートルの(14分53秒22の)日本記録はいくと思うし、14分50秒を切れるかどうか。東京五輪で入賞する可能性もある」と世界と勝負できる能力を感じている。

 都大路で区間賞を出すたびに周囲の期待も高まるが、広中は「レースを励みにし、少しずつ一段ずつ階段を上りたい」とマイペースを強調する。まずは3位以内なら東京五輪代表に決まる6月の日本選手権(大阪)5000メートルでの優勝が目標。地に足を着けて駆ける先に夢舞台がある。 (末継智章)

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