ソフトバンク5位柳町「しっかり貫く」苦しくても笑顔絶やさぬわけ

西日本スポーツ 長浜 幸治

 ◆ソフトバンク新人合同自主トレーニング(15日)

 福岡ソフトバンクのドラフト5位、柳町達外野手(22)=慶大=が15日、「慶応イズム」の継承を誓った。14日に発表された野球殿堂入りで特別表彰に選ばれた元慶大監督の故前田祐吉氏は、柳町が4年間指導を受けた大久保秀昭前監督の恩師に当たる。慶応高、慶大と進んできた生粋の慶応ボーイが「エンジョイ・ベースボール」の理念をプロの世界でも貫き、層の厚い外野手争いを勝ち抜く。

■開幕1軍つかむ!!

 苦しくてもイケメンの笑顔は崩れない。新人合同自主トレの第2クール2日目に実施されたのは、往復40メートルの走破設定タイムが徐々に縮まる「ヨーヨーテスト」。目標の2000メートルには届かなかった柳町は「(春季)キャンプでは到達したい」と苦笑いを浮かべたものの、調整自体は「体に張りはあるけど痛みはない。まずまずですね」と、順調そのものだ。

 14日に大先輩の朗報が舞い込んできた。「前田祐吉さんが殿堂入りされたんですよね。当然知っています」。大学野球が国民的な人気を誇った時代に慶大を指揮した名監督と直接の面識はない。それでも「大久保(前慶大)監督から『エンジョイ・ベースボールを体現された方』だと何度も話を聞いた」という。野球を楽しみ、自ら考えて行動する理念はしっかりと柳町の体に根付いている。

 その言葉通り、ここまでの自主トレではとにかく笑みが絶えない。さらに率先して声を出して周囲を盛り上げる姿も目立つ。「練習の雰囲気は大事。今年の新人の中では大卒組が最年長なんで、いろいろと声を掛けてコミュニケーションを取っていきたい」と、慶応高、慶大の7年で培ってきたイズムはプロの世界でも変わらない。「やってきたことをしっかり貫く。周りに流されず自分を持っていきたい」と強調する。

 今年の支配下新人で一番下のドラフト5位で入団した22歳。さらにチームの外野は柳田を筆頭に分厚い選手層を誇り、1位佐藤(JR西日本)などライバルも多い。それでも柳町の顔に悲観の色は一切ない。「つらい練習を乗り越えた先に試合での勝利や優勝という喜びがある。それが僕の考えるエンジョイ・ベースボール」。慶応イズムを胸に、まずは宮崎春季キャンプでのA組入り、そして開幕1軍をつかみ取る。 (長浜幸治)

 ◆前田祐吉(まえだ・ゆうきち)1930年9月22日生まれ。高知県出身。城東中(現高知追手前高)から慶大に進み、社会人野球を経て60年に慶大監督に就任した。65年の退任までに3度優勝、復帰の82年から93年までに5度優勝。全日本大学選手権では63、87年に優勝。2016年1月7日に85歳で死去。

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