ソフトバンク岩崎の新球「マーカット」名称由来は名ストッパー

西日本スポーツ 石田 泰隆

■沖縄石垣島で自主トレ

 福岡ソフトバンクの岩崎翔投手(30)が「マーカット」習得に乗り出していることを明かした。20日、同学年の嘉弥真新也投手(30)と沖縄県の石垣島で行う自主トレを公開。今季、過去3度にわたる右肘手術からの完全復活を目指す右腕は、ホークスなどで通算182セーブを記録し、今オフからパーソナルトレーナー契約を結んだ馬原孝浩氏(38)も武器としたカットボールを身につけ、かつて担ったセットアッパー返り咲きに意欲を見せた。

■今オフにトレーナー契約

 南の島・石垣島の空は、暗く、重い雲に覆われていた。室内練習場でスタートした岩崎の自主トレ公開。屋外に場所を移し、キャッチボール、ブルペン投球を行う際は小雨も降り出すなど、練習終了までに照りつけるような太陽が顔をのぞかせることはなかった。

 しかし、過去3度にわたる右肘手術からの完全復活を目指す岩崎の表情は、終始晴れ渡っていた。「去年の同時期は15メートルくらいしか投げられなかった。それを考えると、今年はきょうのブルペン投球が3連投目だし、いい状態で毎日を送れている」。そう言うと、岩崎はかつてホークスの女性ファンを熱狂させた「翔スマイル」を再び浮かべた。

 同学年の嘉弥真と行う今自主トレでは、パーソナル契約を結んだ馬原氏考案の練習メニューに沿って体力強化に励んでいる。同時に、投球面の向上にも努めており、11球投じたこの日はブルペンで新球カットボールも試投するなど、状態の良さをうかがわせた。

 「カットボールも自分の中ではしっくりきているし、なんとかものにできそうな気がしている」

 実は岩崎が新球として思い描くカットボールは、かつてホークスの抑えとして最多セーブ王に輝いたことのある馬原氏が武器とした球種でもある。ファンに「マーくん」の愛称で親しまれた“師匠”譲りのカットボール「マーカット」を自在に操れれば、岩崎の投球幅は一層広がる。

 「カットボールは直球を投げるイメージで腕を振るといいと教わった。これまでと同じことをしていては何の進歩もないので、馬原さんにはいろいろと相談に乗ってもらっています」

 その上で岩崎が今季目標に掲げるのは、主に勝ち試合の8回を任されるセットアッパーだ。自身は故障前の2017年に8回を任され、40ホールドを記録して最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した実績を持つ。昨季は新人の甲斐野、モイネロらが任された大事なポジションを、今季は奪還する心構えでいる。

 「3年前は自分が投げていた場所。戻りたい思いは強いし、最終的には、いずれ抑えをやりたい気持ちもある。簡単ではないが、そのためにもまずは8回を任される投手にならないと」

 岩崎の復活は、リーグ屈指のブルペン陣をさらに強固なものとする。ただ、その思いを誰より強く望むのは、南国で静かに爪を研ぐ岩崎自身に違いない。 (石田泰隆)

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