ソフトバンク上林「何でとらんかったんやろ」昨季楽天監督目線で絶賛

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

■筑後初視察

 福岡ソフトバンクの平石洋介打撃兼野手総合コーチ(39)が22日、上林誠知外野手(24)の完全復活を熱望した。初めて筑後のファーム施設を視察。トレーニングに励んでいた上林とも言葉を交わした。昨季は右手骨折の影響で苦しんだ東北の宮城・仙台育英高出身の背番号51を「何で楽天はとらなかったんだろう」と逆説的に絶賛。レギュラー再奪取を狙う若きスラッガーの能力を認め、背中を押した。

 グレーのダウンコートを羽織り、首には黒と青のマフラー、そして黒いパンツという姿で筑後のファーム施設に現れたのは、平石打撃兼野手総合コーチだった。球界でも最先端といわれる施設を目の当たりにするのは初めて。「うわさには聞いてましたけど、やっぱり立派ですね」。3年連続日本一の常勝軍団を支える“基地”の充実ぶりに目を丸くした。

 昨季まで同一リーグのライバル楽天の監督を務め、退団後の昨年11月、現職に就いた。秋季キャンプに参加したものの、リハビリ組と顔を合わせる機会はなかった。この日、合同自主トレ中の新人らが屋内練習場で汗を流す中で、平石コーチがまず言葉を交わしたのが上林だった。

 「昨年苦しんだけど、いい表情をしていた」。その言葉には、安堵(あんど)感が詰まっていた。昨季は死球を受けての右手骨折の影響から打撃不振に陥り、99試合出場で打率1割9分4厘。本来のパフォーマンスを出せずにもがく姿を相手ベンチから見ていた。

 気に掛けるのも、そのポテンシャルを認めるからこそ。「持っている能力はすごく高い。何で楽天はとらんかったんやろうと思っていた」。楽天監督時代に抱いていた思いを、冗談めかしながら口にした。

 自身が楽天のコーチだった2014年に仙台育英高からドラフト4位でソフトバンクに入団した上林は、楽天からすれば“地元”の選手。それだけに歯がゆい思いがあったという。平石コーチがシーズン途中から楽天の監督代行を務めた18年、上林は楽天生命パーク宮城で打率3割1分1厘、3本塁打、9打点と大暴れ。痛い目に遭わされただけに、そのインパクトも強かった。

 背番号51にチームの中心選手に育ってほしいという思いもある。その思いを知ってか知らずか、上林は心配を拭い去るかのように「手の不安はなくなって、しっかり振れている」と問題なしを強調。「昨年は結果が出なかったからキャンプ、オープン戦からアピールしないと。今年はやらなきゃいけない」と力強い。レギュラー再奪取へ。24歳の完全復活を、新コーチも期待しながら静かに見守っている。 (鎌田真一郎)

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