柔道素根 ユーチューブで見たヤワラちゃんに「半端ない」衝撃

西日本スポーツ 末継 智章

 九州・沖縄のスポーツ界で顕著な業績を残した個人や団体をたたえる第65回西日本スポーツ賞(共催・テレビ西日本、協賛・富士通)の贈呈式が26日、福岡市・天神の天神スカイホールであり、2団体、2個人に表彰状などが贈られた。

 アマチュア関係では、柔道で昨年の世界選手権とグランドスラム大阪大会の女子78キロ超級を制して同競技の東京五輪代表第1号となった素根輝選手(19)=環太平洋大、福岡・南筑高出身=が初受賞。受賞者代表のあいさつで東京五輪での金メダル獲得を誓った素根選手は、個人では柔道女子48キロ級の田村(現姓・谷)亮子さん(福岡工大付高、現福岡工大城東高)が1992、93年度に獲得して以来の2年連続受賞も目標に掲げた。

 昨年日本で開催されたラグビーワールドカップ(W杯)で多くの九州ゆかりの選手を擁して初の8強入りを果たした日本代表チームも初受賞。昨年の全国総体と全国選手権の高校2冠に輝いた福岡第一高男子バスケットボール部は3年ぶり3度目の受賞となった。プロフェッショナル関係ではプロ野球で福岡ソフトバンクホークスを球団初の3年連続日本一に導いた工藤公康監督(56)が初の栄誉に輝いた。

 初受賞を祝う拍手に、素根選手の決意は固まった。「受賞者として選んでいただけたことがうれしい。東京五輪で金メダルを取って、またここに戻ってきたい」。贈呈式で任された受賞者代表のあいさつでも、カンペも用意せずに「日頃から支えてくださる方々への感謝の気持ちを忘れず、期待に応えるよう金メダルを目指して頑張っていきたい」と誓った。

 西日本スポーツ賞を個人で連続受賞したのは6人しかおらず、1992、93年度の田村亮子さんが最後。田村さんは16歳で臨んだ92年バルセロナ五輪で銀メダルを獲得すると、93年世界選手権(カナダ・ハミルトン)で自身初の金メダルを手にした。

 2000年生まれの素根選手は「ヤワラちゃん」の現役時代をリアルタイムでは見ていないが「ユーチューブ」でチェック。00年シドニー五輪決勝でロシア選手から一本を奪った内股に「バッチリなタイミングできれいに入っている。技を出すセンスが半端ない天才」と衝撃を受けた。

 テレビのドキュメント番組で小柄な田村さんが男性指導者と乱取りをする様子を見たことがあり、素根選手は結果を出しても努力する姿勢に共感。「他人と同じことをしても勝てない。周りより上に行く、と意識して取り組む姿勢を見習いたい」と座右の銘の「3倍努力」に反映させている。

 既に五輪代表の座を決め、じっくり調整する期間はあるが、2月中旬まで母校南筑高(福岡県久留米市)で追い込む予定。試合勘が鈍らないよう臨む3月以降の国際2大会についても「(現在2位の)世界ランキングを守れば五輪の組み合わせで上位シードに入れる。五輪までの試合もしっかり勝つ」と全勝をノルマにした。ヤワラちゃんも逃した初五輪での金メダルを努力と勢いで勝ち取り、再び祝福の拍手を浴びる。 (末継智章)

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