J2福岡顧問はベルギー1部CEO 成功体験から分析する昇格への鍵

西日本スポーツ 末継 智章

 サッカーのベルギー1部・シントトロイデンで最高経営責任者(CEO)を務めながらもJ2アビスパ福岡の顧問に就任した立石敬之氏(50)=北九州市出身=が本紙の単独インタビューで、福岡の課題と可能性に言及した。福岡からシントトロイデンをステップにし、イタリア1部のボローニャで活躍する日本代表DF冨安健洋(21)の事例などを挙げ、成功体験と自己分析が5季ぶりの昇格への鍵になると語った。 (聞き手・構成=末継智章)

■欧州とのルートをつくれればいい

 -シントトロイデンCEOを務めながらも、アビスパの顧問に就いた理由は。

 「福岡生まれで、昨夏にはクラブ間の業務提携を結んだ。川森社長がシントトロイデンまで足を運んでいただき、チーム強化やクラブ経営で上の段階にいきたいという思いを聞いた。普段はベルギーにいるが、自分の知識と経験の範囲で協力できる」

 -顧問としてどう関わるか。

 「オフはトップチームに限った相談を受けたが、育成やスタジアムの活用などについても議論した。客観的にクラブを見て、質問や要望に応える形をとっていく。将来的には冨安のように福岡からシントトロイデンへステップアップするルートや、逆に僕が見ている(欧州の)選手でアビスパのスタイルに合うと思う選手のルートをつくれればいいと思う」

 -柳田伸明強化部長とは大分で一緒。オフの人事でも助言した。

 「アビスパとしてどういう方向性で監督を選ぶのかという点を話し、勝つべき組織をつくりたいという要望についてアドバイスをした。実績を重視し、日本のサッカーやJ2を知っている手堅い補強になっている。他クラブの主力が来ているのでコンディションがいいし、早くチームが仕上がるのではないか」

 -クラブは昨季から、高いボール保持率を目指すなど攻撃的な戦いを「アビスパスタイル」として掲げている。

 「長谷部監督の特徴はハードワークとアグレッシブな戦いを一貫してやらせること。(昨季まで指揮した)水戸での実績をみると派手な打ち合いにはならないが、年間を通して安定した戦いができるはずだ」

長谷部監督なら安定した戦い可能

 -2002年に大分でコーチとして、11年にはFC東京の強化部長としてJ1昇格を経験した。

 「J1にいるべきクラブだと全員が真剣に思えているかどうかが大事になる。自信をつけるのは成功体験。福岡は2015年に昇格を決めたが、なぜ上がれたのかを分析する必要がある。現場に依存していたのか、クラブ全体として上がったのか。その上でやっていることを見直し、力を最大限に引き出すための手段を考える」

 -シントトロイデンを通じ、日本人が欧州で成功する体験を積む場を提供している。代表的な成功例が冨安。

 「彼は自己分析能力に優れ、周りの指摘を受け入れて改善する力がある。例えばシントトロイデン入りした当初、監督から『縦(方向)にパスを入れる選手を使うが、トミ(冨安)は入れられないね』と言われた。パスのスピード感がなかったから、彼はかなり練習した。今はボローニャでサイドバックをしているが、縦へのパスが長所になっている」

 -以前は執着していなかった五輪へのこだわりも強くなった。

 「飛び級でフル代表に入ってもやれたので、今回の五輪は自分がリーダーだという自覚が強い。やれるという自信もあるのではないか」

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