ソフトバンク千賀が伝説のエースに続く 10年目の誕生日に誓い新た

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 プロ10年目を迎える福岡ソフトバンクの千賀滉大投手が27歳となった30日、タイトル独占を誓った。この日は、福岡市の筥崎宮で必勝祈願をした後、ヤフオクドームで体を動かし春季キャンプに備えた。東京五輪でも柱として期待される右腕は、偉業達成へ「ケガなし」をテーマに掲げる。2006年に斉藤和巳(本紙評論家)が成し遂げて以来の投手“4冠”に挑み、3年ぶりのリーグ制覇に導く。

 筥崎宮での必勝祈願を終えた千賀は、しみじみと語った。「これで、10年連続10回目です」。育成選手としてプロの世界に飛び込んでから、誕生日はいつも春季キャンプ前の恒例行事。身を引き締めたエースは、10年目の節目を迎えるシーズンへ向け誓いを立てた。

 昨年11月に行われた、タイトル獲得者らを表彰するNPBアワーズでの一幕。自身初めて最多奪三振のタイトルを手にした右腕は、壇上で「1人になれるように頑張ります」と口にした。最多奪三振に加え、17年に獲得した勝率第1位と、最多勝利、最優秀防御率の「4冠」を意味していた。

 「あの場だから、言ったというのもあるけど…でも、それぐらいの気持ちでやりたいと思う。そのためにもケガをしないことが大事」

 2006年に斉藤和巳が成し遂げた先発投手のタイトル独占への“宣言”は、栄えある舞台でのリップサービスの意味合いもあったが、現実的な目標としてつかみにかかる。

 その理由は「リーグ優勝は、絶対にしたいと思っているので」。史上3人目となる3年連続での日本シリーズでの開幕投手を務めたが、ここ2年はレギュラーシーズンの優勝を西武にさらわれた。エースとしての地位を確立したからこそ、昨季は八つの黒星が付いたことを悔いた。その負け数を減らした上で、故障することなくシーズンを投げ抜けば、当然、チームは覇権奪還に近づく。

 タイトルを独り占めする気満々の右腕だが、蓄積した知識は還元していく。昨年12月に楽天則本昂と極秘トレを行うと、年をまたぎ1月には昨オフに続き、渡米しダルビッシュ(カブス)の元を訪れた。帰国後は巨人菅野と初めて合同自主トレ。球界トップの面々から大いにエキスを吸収した。その“財産”は、自主トレに連れて行った3年目の吉住や、2年目の杉山にも受け継いでいる。

 「自分で独占することはしない。聞かれたことは、自分が聞いてきたことを話そうと思っている。みんなが良くなればいい」

 若手のためにも一肌脱ぐエースが、レッドカーペットの上でたった1人、スポットライトを浴びていれば、チャンピオンの称号を3年ぶりに奪い返しているはずだ。 (鎌田真一郎)

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