タイトル独占目指す千賀、三振以外の70球が鍵/斉藤和巳
2月1日のキャンプインを目前に控え、ソフトバンクの千賀滉大投手(27)が30日、投手の「タイトル独占」を宣言した。プロ10年目の誕生日に改めて口にした誓いを現実にするには、球界を代表するエースに何が必要なのか。2度目の沢村賞に輝いた2006年に最多勝利、最優秀防御率、最多奪三振、勝率第1位の「投手4冠」を達成した斉藤和巳氏(西日本スポーツ評論家)に聞いた。
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自分の場合、タイトルを狙って取ったことはない。ただ、沢村賞だけは常に目標にしてきた。先発投手として勝利数はもちろん、奪三振数、完投数、防御率、投球回数、登板数、勝率の全7項目で選考基準以上の数字を目指さなければ、手が届かない。そこに挑戦したい気持ちが強かった。
自分が先発として一番こだわったのは負け数を増やさないことだ。主力として勝つのはある意味当たり前。大事なのはどれだけ貯金できるか。最低でも2桁の貯金を-。エースとしてチームに貢献するという意味では、それが最も求められると思っていた。
彼がやるべきことは、投球に関わる全ての面で質を高めていくことだ。目に見える部分で言えば、一球の質を上げること。それができれば勝つ確率は上がる。
私と彼の投球スタイルは似ている。三振が多い分、球数も多い。10個の三振を取ると、それだけで50球程度が必要。120球をめどにマウンドを降りるなら、三振以外の70球でどれだけアウトを重ねていけるか。考え方の質も上げる必要がある。相手に隙を見せないことも大事だ。千賀の勝ち星は13勝が最多。質を追求してその壁を突き破ってほしい。
◆全項目クリアまであと1項目
斉藤氏は2度目の沢村賞に輝いた2006年に全7項目クリアまであと一歩に迫った。成績は26試合に登板して18勝5敗、防御率1.75、201投球回、205奪三振、勝率7割8分3厘で前述の6項目はクリア。8完投だけが選考基準の10完投に届かなかった。同年は勝利、防御率、奪三振、勝率の投手4冠に輝いた。