その男、危険につき…柳田キャンプ初日にまさかの“追放”/復刻

西日本スポーツ 森 淳

 ◆日めくりソフトバンク 誕生15周年

 ソフトバンク球団は今年が15周年。球団がソフトバンクとなった2005年からの宮崎春季キャンプを、過去の西日本スポーツ掲載記事で振り返ります。16年2月1日は、柳田がキャンプイン早々まさかの事態を引き起こします(年齢などは当時)。

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 規格外の男に新たな珍伝説! 右肘手術明けでプロ初のB組スタートとなった柳田悠岐外野手(27)が1日、「飛ばしすぎ」を理由にわずか1日で“A組合流”することが決まった。ロングティーの打球がB組が使う球場の高さ20メートルの防球ネットを越え、球場敷地外の一般道へ。事故はなかったが、安全上の問題から、きょう2日からは球場の場外が林になっているA組の球場で打撃練習を行う。

 柳田の「超人伝説」に新章が加わった。午前と午後にB組の第2野球場で行ったロングティー。午後は一塁側ファウルゾーンで行うと、場外への一発を狙ってフルスイングした。130球打って柵越えは67本。右方向に引っ張った豪快な打球が、高さ20メートルの防球ネットを3度越えた。

 規格外の飛距離を想定して、通常1人の場外球拾い係を4人に増員。1球はこの“柳田シフト”にかかったが、残る2球は生目の杜運動公園の敷地に沿って走る一般道へ。1球はトラックにひかれ、もう1球は車の前へ転がったという。球場係員の1人は「140メートルぐらい飛んだのでは」と証言。「直接、車や一般の方に当たらなくて良かったです」と胸をなで下ろす。

 第2野球場も両翼100メートル、中堅122メートルと広さは十分。過去に場外へ飛ばしたのは、かつて在籍したペーニャ、フェニックスリーグで調整した日本ハム中田ぐらいだという。左翼場外は公園の敷地内で関係者用の駐車場ながら、右翼場外は一般道。球団内で協議した結果、打撃練習だけはA組で行うことになった。

 A組のアイビースタジアムは右翼から右方向へ切れても敷地内で、外野席の奥は林になっている。この日の“場外弾”の話題に「らしいね」と工藤監督。A組での打撃練習についても「決まったよ」と話した。これで規格外の“事故”の可能性は少なくなった。

 もとよりオーバーペース防止が目的のB組。通常の組分けとは意味合いが違う。ただ異例の措置に、トスを上げた藤本2軍打撃コーチは「こういう例は聞いたことないわ。打球音から違うし、マスコミもたくさん来てくれて(B組メンバーへ)いい刺激やったんやけどな」と苦笑しきりだ。

 午前中には屋外でのフリー打撃も術後初めて行った。打撃への影響は「全くない」といい、フリー打撃では柵越え2本。1回目のロングティーの34本、2回目の67本と合わせて、初日の柵越えは103本。それでも感覚は「まぁこんなもんじゃないかなと。しっかり練習して上げていきたい」と言うから恐ろしい。

 キャッチボールの距離も従来の30メートルから約40メートルへ伸ばし「気持ちが入ってすごくいい送球ができた」とこちらも順調そのものだ。日本球界初の40本塁打、40盗塁に挑戦する今季が、華々しく?幕を開けた。(森 淳)

【柳田伝説あれこれ】

 ◆ドームで場外弾  2014年6月28日、西武ドームでの西武戦で、藤原から右中間へ推定140メートル弾。打球はスタンドを越えて屋根の下の隙間を抜け、ドームながら“場外弾”。

 ◆100発ロングティー  15年2月5日、春季キャンプの居残りロングティーで藤井打撃コーチに「柵越え100本」のノルマを課され、約30分かけ完遂。「最後は場外」と宣言した上での場外弾で締めた。

 ◆スコアボード破壊弾  15年6月3日、横浜スタジアムでのDeNA戦で三浦から、スコアボードなどを表示するビジョン上部を直撃する特大弾。当たった約30センチ四方のLED板は裏側の接続端子が外れ、一時発光不能となった。試合中に応急修理されたが表面の変形により翌日、交換。

(2016年2月2日付、西日本スポーツより)

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