東福岡高出身・布巻がサンウルブズ初開幕星に貢献 スーパーラグビー

西日本スポーツ 大窪 正一

 ◆スーパーラグビー(SR)第1節 サンウルブズ36-27レベルズ(1日、福岡・レベルファイブスタジアム)

 今季限りで除外されるスーパーラグビー(SR)の日本チーム、サンウルブズは1日、福岡市のレベルファイブスタジアムでレベルズ(オーストラリア)との開幕戦に臨み、36-27で競り勝ち、参入5季目で初の白星スタートを切った。サンウルブズ国内公式戦の地方開催は初めて。東福岡高出身のフランカー布巻峻介(パナソニック)が先発し、早大4年で福岡・東筑高出身のCTB中野将伍が試合終盤に出場するなど九州ゆかりの選手も勝利に貢献した。次戦は15日に東京・秩父宮ラグビー場でチーフス(ニュージーランド)と対戦する。

 サンウルブズ史上、最も期待されていなかったチームが快挙を成し遂げた。大分・別府合宿や北九州での強化試合で力をつけ、1万426人が駆けつけた福岡で迎えた歓喜。「家族や友人もたくさん来てくれて幸せだった」。九州で牙を研いだオオカミ集団の主力として、布巻が地元で会心の笑みを浮かべた。

 FWとバックスをつなぐ「リンクプレーヤー」としてチームに落ち着きを与えた。早大時代に転向するまでバックスだった技術を生かし、タックルされながらつなぐ「オフロードパス」で攻撃に流れを生み出し、守備では抜群の嗅覚でピンチの芽を摘み取った。

 後半、反撃を受け、さらに自陣深くに攻め込まれた密集では、得意の「ジャッカル」で相手にボールを出させず、反則を誘った。「まだまだだがサポートプレーは良かったな」。成長のために所属のパナソニックのプレーでなく、あえて「いばらの道」を選んだ男は少し誇らしげだった。

 2017年以来のサンウルブズ入りながら、今回はトップリーグ(TL)と時期が重なり、昨秋のワールドカップ(W杯)日本代表はメンバーにいない。有力選手が集まらず、国内の大学生も起用する布陣には「寄せ集め」の声も上がった。しかもレベルズには過去5戦全敗。盛り上がるTLとは裏腹に注目度は低かっただけに、布巻は「見とけよっ、て感じでした」と本音も漏らす。一方、ゼロからのスタートと言える今回のチームには全員で築き上げるやりがいもある。過去のチームは代表強化、選考と背中合わせ。「ジャパンとの兼ね合いもあり、違うプレッシャーもあった。今はSRに集中できる」と純粋にラグビーを楽しんでいる。

 ラストシーズンはこれ以上ないスタートを切ったが、布巻は「1回勝っただけ。シーズンを通した最後にこの選択が間違ってなかったと言いたい」と気を引き締める。チームの進撃は、3年後のW杯を見据えた自身の飛躍にもつながる。 (大窪正一)

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