日本人選手に無敗ビロディドと対決 「令和のヤワラ」高3古賀若菜、奇跡の五輪切符なるか

西日本スポーツ 末継 智章

 女王撃破で夢つなぐ!! 柔道女子48キロ級の古賀若菜(福岡・南筑高3年)が東京五輪日本代表を選考する大会の一つ、グランドスラム(GS)パリ大会(8、9日)に派遣される。同大会には世界選手権2連覇中のダリア・ビロディド(ウクライナ)も出場予定。代表争いでは昨年の世界選手権銀メダルの渡名喜風南(パーク24)に差をつけられ、極めて厳しい状況だが、初対決で女王を破って奇跡の逆転代表入りへ望みをつなぐ覚悟だ。

■初対戦へ入念対策

 女王と同じ大会への参戦に古賀のモチベーションは極限まで高まっている。「チャンスを絶対に逃さない。勝って最後の最後まで五輪代表を争いたい」。東京五輪金メダル最有力のビロディドは、国際大会で日本選手に負けたことがなく、初対戦で古賀が勝てば大きなアピール材料。組み合わせは決まっていないが、国際柔道連盟(IJF)の公式サイトでも注目の対決として紹介されるほど、柔道界で話題になっている。

 古賀の名を世界に初めてとどろかせたのも大物食いだ。昨年7月のグランプリ大会(カナダ・モントリオール)準決勝で2016年リオデジャネイロ五輪金メダルのパウラ・パレト(アルゼンチン)に勝利し、そのまま優勝。五輪代表争いに名乗りを上げた。

 実績面では世界選手権で3年連続メダルを獲得している渡名喜が圧倒的に優位だが、ビロディドに4戦全敗なのがネック。古賀はビロディド撃破が東京五輪へ通じる唯一の道と信じ、身長172センチと古賀より18センチも高い相手に対する研究を続けながら対戦機会を待ち続けた。

■素根の背中を追う

 身長178センチの南筑高男子部員を仮想ビロディドに見立て、奥襟を取られないように組み勝つ練習を反復。奥襟を取られても逃げずに懐に潜り込み、足技で攻める戦法も乱取りで何度も試した。児玉久美コーチは「足の絡め方や体を浴びせて倒す接近戦に天性の才能がある。組み際も強いので、ワンチャンスはある」と期待を込める。

 福岡県久留米市の田主丸中と南筑高で1学年先輩だった女子78キロ超級の素根輝(環太平洋大)が昨年11月、一足早く五輪代表に決まった。古賀は「努力の量も精神力もすごい。私も続く」と刺激を受けている。4月に山梨学院大に進学する古賀にとって、高校最後の公式戦になる予定。花の都で南筑高生としての集大成を披露し、先輩の背中を追う。 (末継智章)

ビロディド日本選手に8戦全勝

 国際柔道連盟(IJF)の公式サイトなどによると、日本人選手はビロディドに8戦して一度も勝ったことがない。渡名喜は2018、19年の世界選手権決勝を含めて4戦全敗。18年の世界ジュニア選手権では芳田司(コマツ)の妹、真(同)が決勝で屈した。坂口仁美(ヤックス)と蓬田智佳(JR東日本)、五十嵐莉子(慶大)も、それぞれ1度敗れた。

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