小久保38歳シーズンに打撃改造 カメラマンの言葉に気づかされ/復刻
◆日めくりソフトバンク 誕生15周年
ソフトバンク球団は今年15周年。球団がソフトバンクとなった2005年からの宮崎春季キャンプを、過去の西日本スポーツ掲載記事で振り返ります。
09年2月7日は、秋山新監督から主将を任された小久保が、38歳シーズンの取り組みを明かしました(年齢などは当時)。
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「ねじり上げ打法」で“小久保火山”が爆発する! 福岡ソフトバンクの小久保裕紀内野手(37)が7日、キャンプ初の特打を行った。下半身の使い方を意識しながら、165スイング中、場外弾1本を含む22本の柵越え。地中深くたまったマグマが一気に噴き出す火山の噴火のように、下半身のエネルギーを最大限に爆発させ、今季はアーチを量産する。
雲一つない南国宮崎の青空を、130メートル場外弾が切り裂いた。下半身をねじり上げ、大地に根を張る。そして、両ひざの力をうまく使い、小久保が一気にパワーを爆発させた。特打の118スイング目。ライナー性の弾道が、左翼芝生席を軽々と越えた。
特打の中盤から尻上がりに調子を上げ、4度の2連発など165スイングで計22発。納得のアリゾナ自主トレの成果は明らかだった。「フラフラや。今日は形をつくるよりも、フォームを気にせず思い切り振った」。噴き出た汗が、主砲の充実感を物語っていた。
心の中で同じ言葉を何度も唱えていた。「下で打つ、下で打つ、下で打つ…」。昨季、カメラマンに「振り切った後の左手の位置が以前より低くなっていますね」と指摘された。投げかけられた言葉への答えを、オフの間も突き詰めてきた。
小久保のトレードマークは、豪快なフルスイングを締めくくるフォロースルーだ。左手が高く上がる独特のフィニッシュ。その位置が下がり、本来のフォームよりおとなしいものになっていた。下半身が使えず上半身に頼っていたのが原因。そう気付かされてからは、ビデオなどで入念に下半身の使い方をチェックしてきた。
昨季は20発に終わったが、今季は4年ぶりの30発を最低限のノルマに設定。そのためにたどり着いた答えが、下半身からトップをつくり上げる「ねじり上げ打法」だ。「カメラマンに『元に戻ったね』と言わせたいね」と、通算366発の長距離砲は笑顔を見せた。
下半身主導のスイングで有名なのは、阪神チーフ打撃コーチ時代の田淵幸一氏が提唱した「うねり打法」だ。スパイクの軸足内かかと部分の歯を地面に食い込ませバットを振り切るもので、2003年の阪神の快進撃を支えた。そのインパクトを上回る結果を、小久保もたたき出すつもりだ。
パワーアップのため増量した体重は、今も90キロをキープ。「昼飯はめちゃめちゃ食いますよ。おにぎり3個とたまご3個だけでなく、ラーメンもね」。この日は「練習直後のプロテインがきいたね」と、苦笑いで胃袋をさすってみせた。
今季は秋山監督から主将に任命され、不退転の決意を固めている。「けがで戦列を離れてはいけない。1年間健康で、選手をしかれるように生活も正さないとね」。グラウンド外でも範を垂れ、自分のすべてを6年ぶりの覇権奪回に注ぎ込む。(大窪正一)
(2009年2月8日付、西日本スポーツより)




















