ソフトバンク多村仁+松中信彦+上野由岐子=40発100打点超?/復刻

西日本スポーツ

 ◆日めくりソフトバンク 誕生15周年

 ソフトバンク球団は今年15周年。球団がソフトバンクとなった2005年からの宮崎春季キャンプを、過去の西日本スポーツ掲載記事で振り返ります。

 09年2月8日は右の大砲・多村が、競技の垣根を越えたハイブリッド打法の正体を明かしました(年齢などは当時)。

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 三冠王プラス五輪金の異種混合パワーでキャリアハイ達成へ-。福岡ソフトバンクの多村仁外野手(31)が8日、究極の「ハイブリッド打法」を初披露した。フリー打撃で59スイング中、14発のサク越えをマーク。主砲の松中信彦外野手(35)から助言をもらい、北京五輪で金メダルに輝いたソフトボール日本代表メンバーらとの会話からヒントを得た2009年型打法に手応えを見せた。今キャンプ好調の「TMK砲」が結成3年目の今季こそ、そろい踏みだ。

 並んで打った小久保がかすむほどのパワーだった。第2クール最終日。最初から引っ張りを意識したフルスイングで、多村が白球をフェンスの向こう側に運ぶ。左翼への4連弾あり、左翼芝生席の場外に消える一発あり。締めくくりの14発目はバックスクリーンへ豪快にたたき込んだ。

 打つ直前、松中から貴重な助言を受けた。内角球をスムーズなバット軌道でとらえていた主砲の打撃に注目。「ボンズみたいな打ち方をしていたから聞いてみたんです。そしたら『下からあおらず、そのまま打つ感じで』と言われました」。実践すると結果に表れた。

 両手に残った感触が消えないうちに室内練習場へ。持参したバッグの中からソフトボールを取り出した。補助員にトスを上げてもらい、ネットに向かって約100球を打ち込んだ。体のバランスを意識し左でもスイング。「仮想・上野さんですよ」。汗が額で光った。

 ホークス3年目を迎え、今季にかける決意が元来の吸収力に輪を掛けさせた。オフに出席したパーティー。北京五輪で金メダルを獲得したソフトボールの上野由岐子投手(ルネサス高崎)らと話をする機会があった。「ソフトボールは野球と同じ感覚で打つと間に合わない。トップとか、早めの準備をしなければいけない」。ある選手の言葉にうなずいた。

 そしてソフトボールを宮崎へ持ち込んだ。「バットに球を乗せて運ぶ感触。ロングティーをやっていないので、遠くに飛ばすイメージです」。硬球よりも約20グラム重く、直径で20ミリほど大きなソフトボールを使って、アーチストとしての感覚を取り戻す。第1クールは持ち味でもある「右打ち」に徹し、第2クールは一転してスラッガーの本能を全開にさせた。

 王前監督が待望した「TMK砲」のそろい踏み。年間100発の大号令が発せられながら、この2年は半分しかクリアできなかった。現時点で多村の打順は未定でも、順調な仕上がりは頼もしい限りだ。「(秋山)監督もそうだし、生きた教材は多い。学ぶべきところは学び、教えられるところは教えていきたい」。狙うは40発&100打点の2004年を超えるキャリアハイ。異種混合の“エンジン”を搭載したバットで希代の才能を完全開花させる。(西口憲一)

(2009年2月9日付、西日本スポーツより)

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