斉藤和巳が15秒の新ルールに物申す「死活問題」胸に苦い過去/復刻

西日本スポーツ 大窪 正一

 ◆日めくりソフトバンク 誕生15周年

 ソフトバンク球団は今年15周年。球団がソフトバンクとなった2005年からの宮崎春季キャンプを、過去の西日本スポーツ掲載記事で振り返ります。

 09年2月9日は投手陣のリーダー斉藤が、同年シーズンから適用となる新ルールについて持論を述べました(年齢などは当時)。

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 カズミとダルが共闘!? 福岡ソフトバンクの斉藤和巳投手(31)が9日、今季から試合時間短縮を狙って適用される「15秒ルール」に危機感をにじませた。「投手にとっては死活問題。野球の本質が変わる」と話し、日本ハムのダルビッシュ有投手(22)が上げた怒りの声に同調。また、過去に数々の新ルールが形骸(けいがい)化した事例も踏まえ、今回のルール適用については選手-審判間の相互理解の場を求めた。

 ダルビッシュの激怒発言で、思わぬ波紋を広げている「15秒ルール」。斉藤も黙ってはいなかった。「自分も意見交換をさせてもらいました」と、3日に審判団に“直談判”していたことを明言。「投手には正直、厳しいルール。駆け引きができなくなり、面白い野球が見せられなくなる」と主張した。

 8日の日本ハム名護キャンプ。シート打撃に登板したダルビッシュが、15秒ルールの適用を受けた。これに対してダルビッシュは「野球にならない。(サイン交換で)3回、首を振ったらボールになる」などと声を荒らげた。

 斉藤は3日の話し合いの場で「(ダルビッシュと)まったく同じ話をした」と深くうなずく。落ち着いた口調ながら「投手にとっては死活問題。野球の本質が変わる」と、ダルビッシュとの“共闘”の可能性もにおわせた。

 無走者時に捕手からの返球を受け、15秒以内に投球動作に入らないとボールを宣告されるのが今回の新ルール。もちろん、球界全体が課題とする試合時間の短縮を狙っての新ルールで、すでに決定事項であることは認識している。

 しかし、投手としての“違和感”は残る。技術だけでなく、メンタル面も大きく左右する打者との勝負。「例えばカウント2-3になった場合、打者がタイムを入れたりすることだって考えられる」。打者が逆利用して、投手のリズムをかき乱す可能性も指摘した。

 新ルールに慎重な姿勢を示す背景には、過去に味わった苦い経験がある。2002年のストライクゾーン拡大は、シーズン途中になし崩しとなった。6年には「2段モーション」で審判団から名指しで“改善命令”も受けたが、現在は当時ほど厳格でない。「本気で何かを変えるなら、貫き通すことが必要です。続けていかないと浸透していかない」。適用するのであれば徹底してほしい。それも望みだ。

 今後は投手陣の意見を吸い上げ、ルール運用のあり方も含めて審判団と協議を重ねていく考え。「みんなで意見を出し合っていければ」。選手会長、そして投手陣のリーダーとして先頭に立つ。 (大窪正一)

 (2009年2月10日付、西日本スポーツより)

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