ソフトバンク甲斐に城島氏「やれる」ノムさんと過去2人だけの偉業

西日本スポーツ 倉成 孝史

 ◆ソフトバンク春季キャンプ(8日、宮崎・生目の杜運動公園)

 甲斐よ俺を超えろ!! 福岡ソフトバンクの城島健司球団会長付特別アドバイザー(43)が甲斐拓也捕手(27)に「全試合フルイニング出場」指令を出した。アーリーワークではフリー打撃の打撃投手を務め、全体練習後は今キャンプで初めて送球練習をチェック。その強肩を絶賛したレジェンドは、捕手として2003年の自身以来で2リーグ制後では3人目となる偉業達成に太鼓判を押し、それがぶっちぎりのVにつながることも強調した。

■守り最大の武器

 二塁ベース上へ向かう矢のような送球に、血が騒いだ。全体練習後。甲斐の送球練習を少し離れた場所に立ち、静かに見守り続けていた城島アドバイザーが、腰を落とした。捕手の捕球体勢から、送球に入る際の足の運びを数度確認。「あれ、忘れた! 俺どっちだったけな…」。現役を退いて8年以上が経過し、先に動かす足が右か左か迷い始めて苦笑いしたが、強肩でならしたレジェンドがとった行動は、甲斐の送球に刺激を受けたからこそだった。

 「初めて見ました。明日までしかいないので」。9日でキャンプ視察が終了するため、どうしてもその目で確認しておきたかったのが「甲斐キャノン」だった。「試合ではあまり見たことがなかったけど、甲斐の肩は守りの上で最大の武器。それくらいレベルの高いスローイングを見ました」。そう「強肩」を絶賛したが、高い洞察力を持つだけにその視点はやはりハイレベルなものだった。

 「皆さんは肩が強いという印象だと思うけど、プロなので強い捕手はいっぱいいる。今日何球投げたか分からないけど(受け手の)ここ(腰)から上に1球もいってないんですよ。そこにすごさを見た」。城島アドバイザーいわく、盗塁時に捕手が送球する際、しっかり球を握ることができるのは10球に1球程度だという。「今日もきっちり握ったのは4、5球でしょ。握れてない状況で、すべてそこに投げていることを評価してもらいたい」。高い盗塁阻止率を支える俊敏さと正確性に賛辞を贈った。

■間違いなく優勝

 そう認めるだけに、求めるレベルも高くなる。「(自分を)乗り越えてというより、全部超えてほしい。僕が(現役時の)何が誇れるかと言ったらそれなので」。それとは、自身が2003年に達成した「全試合フルイニング出場」。2リーグ制後の達成者は1963年の野村克也(南海)と2人だけだが「あれだけの捕手ですから。十分やれるだけのものを持っている。彼がそういう志を持ってシーズン全部マスクをかぶってくれれば、間違いなくぶっちぎりで優勝する」と偉業の達成に指令を出した。

 全体練習開始前のアーリーワークでは打撃投手も務めてもらった甲斐も、その指令に感激し、改めて意気込みを強くした。「とてもじゃないけど(城島アドバイザーを)超えるなんて簡単に言えない。そういうふうに言っていただきありがたいですし(フルイニング出場は)簡単ではないけど、期待に応えられる選手になりたい」。必ずレジェンドの大きな期待に応えてみせる。 (倉成孝史)

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