元ソフトバンクの寺原コーチ「教えるって難しい」沖縄新球団で奮闘中

西日本スポーツ 喜瀬 雅則

 日本野球機構(NPB)加入を目標に掲げ、昨年設立された新球団・琉球ブルーオーシャンズ。その初代投手コーチに就任したのが、2002年の福岡ダイエー(現福岡ソフトバンク)にドラフト1位で入団した右腕で、4球団で通算73勝を挙げて昨年現役を引退した寺原隼人コーチ(36)だ。1月下旬からキャンプを張っている沖縄県八重瀬町東風平(こちんだ)に、元タカ戦士の“ルーキーコーチ”を訪ねた。 (喜瀬雅則)

自ら投球のお手本

 ブルペンで寺原コーチは静かに選手たちを見つめている。時折、メモを取り出して書き込む姿がある。投げ終えた投手のもとへ歩み寄り、声を掛ける。質問に答えながら、自ら投球動作を見せることもある。

 昨年設立されたばかりの新球団。専属の打撃投手がいるわけでもない小所帯で、打撃練習の際にはロッテや日本代表などでエースとして活躍した清水直行監督が自ら投げたりするため、投手部門はもっぱら寺原コーチが全面的に任せられている状態でもある。

 「投手コーチが僕一人なんで、ホントは何人かいて違う意見も聞いてほしいというのはありますね。僕の話だけになってしまいますからね」

 “一人コーチ”のハンディを補う機器がある。寺原コーチはiPad(アイパッド)を活用して、投手の動きを録画。フォームの崩れなどに気づけば、良かったときの映像とその場で比較させて指摘するなど“スマホ世代の選手たち”に分かりやすく伝える工夫を欠かさない。

 琉球はNPB球団を戦力外になった選手以外も、国内外の独立リーグを渡り歩いたり、大学や社会人のチームを志半ばで去ったりした選手が大半。「1軍の投手なら言えばすぐに分かってくれるようなことでも、ここの投手だと、まだ“その前”のレベルだったりするから」。プロ18年で73勝23セーブを誇る右腕は、自らの目線を落とし、丁寧な指導を心掛けている。

那覇市に単身赴任

 「僕の言うことが、その選手にうまくはまるのかどうか。そこをすごく考えますよね。教えるって難しいです。自分で投げていた方が、よっぽど楽でしたね」

 那覇市内に単身赴任してスタートさせた第二の野球人生。「うまくなる手助けをしてあげたいですね」と、新米コーチは南の島で奮闘中だ。

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