ソフトバンク早くも暗雲 五輪予選でキューバ3選手不在のまま開幕へ

西日本スポーツ 倉成 孝史

 「キューバ危機」を乗り越えろ! V4を目指す福岡ソフトバンクが開幕からピンチを迎える。デスパイネグラシアルモイネロの代表入りが濃厚なキューバは東京五輪出場権を獲得しておらず、3月22~26日(現地時間)の米大陸予選(米アリゾナ州)に出場予定。打者2人は第4クール(2月15日から)に宮崎キャンプへ合流予定だが、3人とも開幕前の3月中旬にチームを離れる方向だ。同予選の結果次第では4月1~5日の最終予選(台湾・台中)に回る。キューバ勢が最長で1カ月近く不在の危機にも、工藤公康監督(56)は若手のチャンスだと強調した。

■デスパ&グラ第4C合流へ

 昨季よりも厚みが増した最強軍団が、いよいよ宮崎に勢ぞろいする。米メジャー通算54勝の新外国人左腕ムーアが第3クール中に合流予定。来日が遅れているデスパイネ、グラシアルも第4クール中には参加できる見込みだ。日本通算288発を誇る新加入のバレンティンも含め、V4をヒシヒシと予感させる超強力戦力。だがチームは開幕からいきなり「危機」を迎える。

 昨秋のプレミア12でデスパイネ、グラシアル、モイネロを擁したキューバは、同大会での五輪出場権獲得を逃した。同国は3月に8チームが参加して行われる米大陸予選に出場予定。3人の代表入りも濃厚で、遅くとも3月20日の開幕を前にした同月中旬には代表合流のため日本を離れる見込みだ。

 オフに三笠ゼネラルマネジャーが「(2020年は)五輪もある。われわれの試合以外のところでコンディションを左右するファクターがある年」と話すなど、球団も五輪本番や予選を想定して動いた。バレンティンを獲得した理由の一つでもある。ただ昨季打線の核をなしたデスパイネ、グラシアルと、60試合登板、防御率1・52と抜群の安定感を誇ったモイネロが一気に抜ける影響はあまりに大きい。さらに米大陸予選の結果次第では4月の最終予選に出場しなければならず、そうなれば離脱は1カ月近くになる。

 それでも工藤監督はピンチこそチャンスだと強調する。「チームにとってはプラスと前向きに捉えている。それぞれが意識し、どうすればいいかを考えることが大切」。昨季も特に前半は主力に故障者が続出したが、ルーキーの甲斐野、育成出身の周東らの活躍もあり危機を乗り切った。今キャンプでは4年目で左の中継ぎ枠を狙う古谷が8日のシート打撃で打者9人から5奪三振の好投。野手でも佐藤、柳町のルーキーコンビが、同日のシート打撃の初打席でともに安打を放つなど若手が目立っており、指揮官はさらなるアピールを求める。

 森ヘッドコーチも「(開幕時の)枠は空くことになるだろう。若手はチャンスだと思ってほしい。その枠を奪いにいく活躍を見せてほしい。当然ルーキーにもチャンスはある」と強調した。「キューバ危機」を乗り越える-。首脳陣はイキのいい若手の台頭を待っている。 (倉成孝史)

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