女子高生が「孫ちゃん」コール オーナー視察にキャンプ地熱狂/復刻

西日本スポーツ

 ◆日めくりソフトバンク 誕生15周年

 ソフトバンク球団は今年15周年。球団がソフトバンクとなった2005年からの宮崎春季キャンプを、過去の西日本スポーツ掲載記事で振り返ります。

 07年2月17日はソフトバンクグループ総帥・孫オーナーがキャンプ地を視察。宮崎の地に舞い降りた時代の寵児(ちょうじ)に、まさかの「孫ちゃん」コールまで巻き起こりました(年齢などは当時)。

   ◇   ◇   ◇

 女子高生が「孫ちゃん頑張って」-!? 福岡ソフトバンクの孫正義オーナー(49)が17日、ソフトバンク3年目で初めて宮崎春季キャンプを視察。練習前の円陣では「みんなで一緒に王監督を胴上げしよう」とゲキを飛ばした。16日夜に宮崎入りし、王監督、秋山総合コーチ、竹内最高執行責任者(COO)と会食。この日はファンへの感謝を込め、球団オーナーとしては異例の「即席握手会」で約300人のファンと交流。女子高生から「孫ちゃんコール」が自然発生した。

 球界の先例など関係なかった。球団トップとしては異例の「即席握手会」。孫オーナーが約300人のファンの手を握り締めた。「ありがとうございます」。午前11時45分から約10分間。球団関係者からファンの声を聞き、自ら即決した“特別イベント”だった。

 張り紙や放送で告知を始めたのは、わずか20分前。それでも、開催前には選手顔負けの200人の行列ができた。地元の女子高生からは「孫ちゃんコール」が起き、野球少年に白球にサインをせがまれた。「握手会? 初めてですよ。ありがたいですね」。ある男性ファンからは球団買収のお礼もされた。

 4年オフに約200億円で当時のダイエー球団を買収。九州唯一のプロ球団が残った。「オーナーがファンに愛されていることがうれしい」と竹内COO。チームを愛する気持ちはファンに負けない。だからこそ、超多忙な日程を縫って16日夜に宮崎入りした。

 前夜は王監督、秋山総合コーチらと午後7時から3時間、宿舎で中華料理を楽しんだ。王監督とは昨年10月のシーズン報告以来の再会。「自分より食べる量も多いし、食べる早さも早い。何よりも目から気迫があふれていた」。目覚ましい回復に驚きすら感じた。

 ソフトバンク3年目の初視察。この日は午前9時すぎにチームとともに球場に到着。室内練習場では練習前の円陣で一歩前に進んだ。「みんなで一緒に王監督を胴上げしましょう。それだけです」。極めてシンプルな日本一指令。王イズムが浸透したチームに多くの言葉は必要なかった。

 王監督に案内されて施設も視察。同時に選手やチームスタッフの目の輝きを確かめ、復帰した小久保とも言葉を交わした。「(前夜に)王監督を胴上げしたい一念で決意したという話を聞いた。本当にうれしかった」と背番号9を見つめた。

 小久保だけでなく、多村も加わった2007年型ホークス。「勝負は時の運」と何度も繰り返した上で、孫オーナーは続けた。「王監督の気も充実しているし、今年は『きそう』な予感がしますね」。ソフトバンクを世界有数の企業に育てたトップの“予感”だ。

 午後0時15分には球場を去った孫オーナー。わずか3時間のキャンプ視察で、確実にチームの士気は上がった。「選手もすごく喜んでいたし、また来年もきてもらいたいね」。王監督が早くも要望した。その時こそ、チャンピオンフラッグが翻る風景をプレゼントする。(相島聡司)

(2007年2月18日付、西日本スポーツより)

PR

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング

PR

注目のテーマ