ソフトバンク甲斐野“不安的中”の開幕絶望 1年目フル回転で「どんな感じになるか分からなかった」

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 ◆ソフトバンク春季キャンプ(15日、宮崎・生目の杜運動公園)

 2年目の甲斐野央投手(23)が右肘内側側副靱帯(じんたい)一部損傷でリハビリ組に合流した。当面はノースロー調整となり、東京五輪の影響で例年より早くなる開幕(3月20日)の1軍メンバー入りは絶望となった。

 1年目の昨季はレギュラーシーズンでチームトップの65試合に登板。ポストシーズン、侍ジャパンの一員として国際大会プレミア12でもフル回転した。東京五輪もありさらなる飛躍が期待された2年目はスタートから苦難を強いられることになった。

 不安が現実になってしまった。甲斐野はキャンプ休日だった14日、佐賀市内の病院で磁気共鳴画像装置(MRI)検査を受け、右肘内側側副靱帯一部損傷と診断された。雨に見舞われた15日、ウオーミングアップを終え室内練習場を後にした右腕は、突き付けられた現実を受け入れようと必死だった。

 「筋力や柔軟性が足りていない中で、先輩方と同じようにやろうと思ってしまった。(アマチュア時代に)肩や腰(のけが)はあったけど、肘は初めてのことで分からなかった。僕の管理不足」

 当面はノースロー調整を強いられる。損傷具合にもよるが実戦復帰まで数カ月を要するケースもあり、工藤監督が「難しいんじゃないかな」と話すように開幕を1軍で迎えることはできそうにない。指揮官は「それよりも、しっかり気持ちを切り替えて治してほしい」と完治を優先させる方針だ。

 プロ入り後の最速が158キロの剛腕はルーキーイヤーの昨年からフル回転した。開幕1軍入りを果たすと13試合連続無失点の新人記録を打ち立て、チームトップの65試合に登板。さらにポストシーズン(クライマックスシリーズと日本シリーズ)で8試合、追加招集ながら侍ジャパンで勝ちパターンの一角を担ったプレミア12で5試合と、合計78試合(侍ジャパン強化試合の1登板を除く)に投げた。一方で、ルーキーがそのダメージの大きさを知る由もなく「(シーズンで)65試合投げて、どんな感じになるか分からなかった」ともこぼした。

 不安を取り除くため、新人から6年連続50試合以上登板を続ける森に師事し、今年1月はグアムで合同自主トレを敢行。だが、2月にキャンプインしてからは「フォームと(投げる)ボールのイメージが一致しなかった」と不安ばかりが募った。昨季は右肘の張りがあってもトレーナーのケアを受けると投球ができる状態まで回復していたが、今年初めての実戦形式だった9日のシート打撃で登板した後、患部に異変を覚えたという。

 チームの「勝利の方程式」に加え、今夏に開催される東京五輪のメンバー候補にも挙がる中で強いられるリハビリ生活。順風満帆だったドラ1右腕に、大きな試練が訪れた。(鎌田真一郎)

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