ソフトバンク新戦力ムーアは沖縄に住んでいた「風景覚えている」

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 ◆ソフトバンク春季キャンプ(16日、宮崎・生目の杜運動公園)

 いきなり絶賛の嵐!! 福岡ソフトバンクの新外国人マット・ムーア投手(30)が、来日初ブルペンで米大リーグ通算54勝の実力を証明した。直球に変化球を交えて53球を投げ、ブレーキの利いた大きなカーブでは正捕手の甲斐らを驚かせた。米国での順調な調整も裏付けた姿を、工藤監督や和田も称賛。少年時代に沖縄で生活した経験もある左腕が、故障者が相次ぐ投手陣の救世主となりそうだ。

 来日初ブルペンで、首脳陣やファンの視線を一身に浴びた。直球に変化球を交えての53球。宮崎の屋内ブルペンに1カ所だけある足場の土が硬いレーンに陣取ると、新外国人ムーアがいきなり米大リーグ通算54勝の貫禄を見せた。

 「あんなに多くの人にブルペン(での投球)を見てもらったのは初めて。緊張したよ」。12日の来日から5日目のブルペン入り。昨年4月に右膝の手術を受けたものの、米国でも4度ブルペン入り。順調にトレーニングを重ねてきた。

 最初は顔の前にグラブを構えるセットポジションからの投球で、捕手が高谷から甲斐に代わった30球目からはワインドアップで投げた。カットボール、チェンジアップも投じた変化球で、捕手を驚かせたのは10球投げたカーブだった。

 左腕からの独特の軌道を、甲斐は「曲がりが大きくブレーキも利いている。あんなにいい左投手のカーブは久々」と絶賛。日本球について、ムーアは「握った感じや投げた感じに違いはなかったけど、カーブの変化が米国にいたときより大きかった」と明かした。

 レイズ時代の2013年に150キロ台中盤の直球を武器に17勝(4敗)をマーク。当時の姿に衝撃を受けたという和田も、自身と同じ左腕の投球を見つめた。「さすがだと思う。メジャーリーガーの風格やオーラが漂う。そういうトップの選手」と賛辞を贈った。

 投球後は高谷、甲斐と意見交換。そして「ジャパニーズスタイル」と口にして、自身が使ったマウンドを入念に整備した。工藤監督も「乱れる感じはないし、球種も多い。話し方も丁寧でジェントルマン。期待しています」と人間性を含めた好印象を口にした。

 父が米軍関係者だった1996年から2000年にかけて、沖縄で生活した経験を持つ。「風景とかは覚えている。(プロ野球がキャンプを)やっていたのは見たことがある」。柔和な笑みを浮かべながら、少年時代を振り返った。

 開幕に黄信号がともった高橋礼をはじめ、投手陣に故障者が相次ぐ中、新戦力への期待は高い。「五輪で開幕が早くなることも知っている。(開幕の)3月20日、その日程を頭に入れた上で過ごしている」。野球のカレンダーもすっかり日本仕様になっている。 (鎌田真一郎)

 ◆マット・ムーア 1989年6月18日生まれ。米国フロリダ州出身。2011年にレイズでメジャーデビューし、13年に2年連続2桁勝利となる17勝。14年に左肘手術を受けたが、16年には13勝を挙げた。昨季は右膝半月板手術の影響もあり、タイガースで2試合の登板に終わった。米メジャー通算は181試合に登板して54勝56敗3ホールド、防御率4.51。190センチ、95キロ。左投げ左打ち。

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