千賀伝説の始まり 他球団驚愕「こんな選手いるとは…驚いた」/復刻

西日本スポーツ

 ◆日めくりソフトバンク 誕生15周年

 ソフトバンク球団は今年15周年。球団がソフトバンクとなった2005年からの宮崎春季キャンプを、過去の西日本スポーツ掲載記事で振り返ります。

 12年2月22日は首脳陣に限らず、他球団スコアラーをも驚かせた当時育成の千賀が、異例のチャンスをつかみました(年齢などは当時)。

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 タカの秘密兵器は未来の守護神! 福岡ソフトバンクの育成選手・千賀滉大投手(19)が、きょう23日からA組(1軍)に昇格することが決定した。16、21日と2度の紅白戦で好投を披露。首脳陣は当初今キャンプで育成選手をA組に合流させない考えだったが、方針を転換。今後のオープン戦で、支配下登録へ向けてのテスト登板を行う。最速152キロを誇り「ポスト馬原」の呼び声も高い高卒2年目。首脳陣や他球団007を驚かせた右腕が大きく飛躍する。

 タカの隠し球が、ついにスターダムへの第一歩を踏み出す。紅白戦で好投してA組昇格の大チャンスをたぐり寄せた19歳の千賀は「とにかく全力で頑張りたい」と、初々しい表情に並々ならぬ気合をにじませた。

 異例の昇格が、期待の高さを示している。首脳陣はキャンプ前に育成選手は基本的にB組で調整させることを確認。だが2度の紅白戦登板で予想を上回る投球を見せたことで、急きょ昇格が決まった。「素晴らしい素質をしている。素質だけ見れば育成選手ではない」と石渡編成・育成部長。B組のブルペンに足を運んだ王会長は「体も大きいし、下半身もガッチリしている。本当にいい球を投げるよ」とほれぼれ。紅白戦の投球を見守った後、「現場(首脳陣)からの話があればだけど、枠も空いているしね」と育成枠“卒業”を示唆したほどだ。

 初の紅白戦登板となった16日は主力打者を三者凡退。21日は2回を無失点に抑えた。最速152キロを誇る力強い直球が最大の武器。高山投手コーチは「腕が振れていて素晴らしい球を投げる。何よりいいのは、それだけの球を投げているのに、全く肩や肘に負担がかかる投げ方をしていないこと」と絶賛した。

 起用法は支配下登録後に検討するが、同コーチは「体の強さは感じられる」と連投OKとみている。150キロ超の直球にスライダー、フォークという持ち球もストッパーの馬原と重なるだけに、未来の守護神候補として期待する声が大きい。加えて馬原の復帰時期が不透明。今季いきなり救援陣の一角として大ブレークする可能性も十分に秘めている。

 正真正銘の「秘密兵器」だ。愛知・蒲郡高時代は、ほぼ無名。昨季ウエスタン・リーグでの登板はなく、3軍戦を中心に登板を重ねてきた。16日の紅白戦をネット裏で見守ったヤクルト志田スコアラーは「こんな選手がいるとは…。驚きました」と仰天。パ・リーグの他球団にも、昨季のデータがほとんどないと考えられる。

 オフに和田、杉内、ホールトンの先発3人が流出した。外国人投手を補強したものの、日本人若手投手陣の底上げがない限り、常勝軍団を構築していくことは難しい。それだけに千賀の台頭は明るい材料。いまだベールに包まれた部分が多い19歳が、タカ投を一気に活気づける。(倉成孝史)

(2012年2月23日付、西日本スポーツより)

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