進化続けるソフトバンク育成組 3戦連発リチャード、独自のささやき戦術

西日本スポーツ 長浜 幸治

 ◆オープン戦 オリックス4-10ソフトバンク(23日、宮崎市清武)

 「育成の星」へハッスル!! 福岡ソフトバンクのリチャード内野手(20)と尾形崇斗投手(20)の育成2選手が、今春初のオープン戦となったオリックス戦で猛アピールした。リチャードは実戦で自身3試合連続となる特大アーチを含む2安打をマークし、尾形は3イニングを1安打無失点と快投。支配下登録を目指しA組(1軍)で奮闘している若手2人の活躍に首脳陣もにんまり。

森ヘッドコーチ「また一歩前進」

 20歳の大砲候補の快進撃が止まらない。8回2死、リチャードが神戸の内角直球を完璧に捉えると、左翼ポール際に飛んだ打球は切れることなく、芝生席を越える特大弾だ。ベンチから身を乗り出して打球の行方を追った工藤監督も、あぜんとした表情を浮かべた特大弾は、20日のA組紅白戦、22日のB組練習試合に続く自身3戦連続の本塁打。初のオープン戦出場で昨年19試合に登板(5ホールド)した投手から最高の結果を出してみせた。

 「打った瞬間入ると思った。真っすぐを待っていました」と、してやったりの表情を浮かべたリチャード。実は左前打を放った第1打席で相手捕手と駆け引きをしていた。

 「緊張で足がガクガクしていたんで、若月さんに『めっちゃ震えてます』と言ったんです。そうしたら真っすぐがくるかもしれないなと思って。結局、初球はスライダーだったんですけど。何げない会話で裏をかこうとしたけど、失敗しましたね」。独自の理論は外れたが、これまでは「打席でどの球を待つか考える余裕もなかった」という20歳の成長が感じられるこの日の2安打だった。

 もう一人の「育成の星」候補、尾形は巻き返しに燃えていた。13日のA組紅白戦では甲斐に2ランを浴びて2回2失点とアピールに失敗していた。「結果がすべて」と臨んだこの日は3番手で6回に登板。最速148キロの真っすぐで強気に攻め、8回までの3イニングで許した安打はわずか1本。2三振を奪い無四球無失点と快投した。「自分の殻を破れた。後先考えずに飛ばして、今年一番いいボールを続けて投げられた」とほっとした様子だった。

 早期の支配下登録を目指す若武者2人のアピールに首脳陣の目尻も自然と下がる。森ヘッドコーチは「まずは支配下という気持ちだろうし、こちらもそういう目で見ている。選手枠的にも2、3人は上げられると思うし、これでまた一歩(進んだ)という内容だった」と言及。それでも当人たちは「育成の立場上、満足しちゃいけない」(リチャード)、「毎試合ふるいにかけられている」(尾形)と、表情はひきしまったままだ。「サクラサク」日まで挑戦は続く。 (長浜幸治)

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