開幕ローテの救世主に浮上 ソフトバンク6年目ドラ1松本、進化の背景

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 ◆練習試合 ソフトバンク7―2西武(27日、宮崎・アイビースタジアム)

 初の開幕切符グイグイッ! 福岡ソフトバンクの松本裕樹投手(23)が開幕ローテーションの有力候補に躍り出た。練習試合で西武を相手に3回をパーフェクト投球。キャンプはB組(2軍)スタートだったが1軍にも通用する力を証明した。今春は実戦4試合で計9回を無失点と抜群の安定感を誇り、エース千賀、高橋礼が開幕不在の可能性がある中で6年目を迎えるドラフト1位入団右腕が救世主となるかもしれない。

 前の打席でアーチをかけたスパンジェンバーグを打席に迎えても、ひるむことはなかった。6回1死。松本は内角低めへ直球を投げ込んだ。観客のいない球場に、ミット音が響く。この日最速の146キロで見逃し三振を奪っても、ポーカーフェースは崩れない。続く源田をスライダーで三ゴロに仕留め、予定されていた3イニングで“完全投球”を成し遂げた。

 「1軍相手にきっちり投げたのは初めてだったけど、ベストの結果になってよかった。セット(ポジションからの投球)ができなかったので、次はランナーが出る出ないにかかわらず、考えて投げたい」

 挙げた課題は走者が出なかったからこそ生じたもの。4回は森、山川らを打ち取り、リーグ2連覇中の強力打線をねじ伏せた。工藤監督は「スピードガン以上に球速が出ているように見えた。若い人たちが結果を残すのはチームにとっていいこと」とたたえた。

■変化球の握り改善

 昨季は腰痛などに苦しめられ登板は7試合(1勝1敗)にとどまった。奮起を期し、今年1月は広島にありオリックス山岡らが通うトレーニング施設の門をたたいた。肉体改造だけでなく技術向上のため、積極的に外部から理論を取り込んだ。「いいかなと思ったから変えた」。この日投げた変化球のうち、スライダーを除くカットボール、ツーシーム、フォーク、カーブの4種類は握りやリリースを改善。変化を恐れず進化していく野球センスの高さも大きな武器だ。

 今春のキャンプはB組スタートだったが、メイン球場で行われた13日のA組紅白戦で最速151キロをマークするなど首脳陣の前で力をアピール。実戦登板4試合で計9回無失点という結果が、すべてを物語る。

 右前腕の張りでノースロー調整中の千賀は1軍を離れることが決まり、高橋礼は右太もも裏痛でリハビリ組。昨季のローテーションを屋台骨として支えた2人を欠いて開幕を迎える可能性がある中で、背番号66が宮崎ラストマッチで大きなインパクトを残した。「開幕(ローテ)を目指してやってきた。一歩ずつ前進していると思う」。6年目のドラ1右腕が、六つある開幕ローテの「枠」に手をかけようとしている。 (鎌田真一郎)

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