ソフトバンク公式チア、入ってからが試練 自分だけ名前呼ばれず「どうしよう」涙の後で…

西日本スポーツ

 ソフトバンク公式ダンス&パフォーマンスチーム「ハニーズ」2020年度メンバー20人の活動が始まった。応募者約100人の中からオーディションを勝ち上がった個性派ぞろい。今季で3年目のSHOKOは、ハニーズ入り後、昭和のスポ根漫画のような日々を過ごしてきた。

 福岡出身。友達の楽しそうな姿に影響を受け、小学2年でダンススタジオに通い始めた。実家の引っ越しで途切れ途切れになったが、6年時に「本気でやり始めました」。同じダンススクールに、後にハニーズで顔をそろえるNANA、NOA、MAYUMIがいた。

 スクールで聞いたハニーズOGの話で興味を持ち、「ハニーズダンススクール」の体験レッスンに申し込んだ。ハニーズの練習風景が見られると思っていたが、実は子ども向けだったというオチもあったが、やがてオーディションを通過し、ハニーズの一員となる。

 ここまでは順調だった。メンバーを選抜するオーディションがある。1年目の2月、最初のオーディションでのことだった。この回の主力グループ「レギュラー」枠は4人。顔なじみのNANA、NOA、同期入団のMAYUMIの名前が呼ばれたが、SHOKOの名はない。「やばい、これはやばい…」。続く「準レギュラー」の4人にも入れず。結果は「トラ」。業界用語でエキストラを意味する、交代要員だった。

 期待に胸を膨らませていた。「自信はあったんです。現実をたたきつけられました」。ちょうどテレビ局のハニーズ密着企画があった。放送を見て気づいた。「一生懸命やってたかもしれないけど、全然踊れてなくて。振り付けも違うし。周りのレベルも見えてなかった」。全てが自分のイメージと違った。

 食事も喉を通らず、1週間で3キロ痩せてしまった。「メンタルがやられて(苦笑)。一回ずーんと落ちて、どうしよう?と思って。モチベーションを上げなきゃいけない」。本を読んだ。オーディション前のレッスンで講師から一節を紹介され、興味を持って買った。「人生が変わる習慣」。米国の自己啓発本の日本語版。練習に通うバスの中で読みふけった。

 「めっちゃ悔しくて」。先を行くメンバーとの差を埋めるため、日々のレッスンで課されるものとは別に、帰宅後も毎日、筋トレに取り組んだ。なおも現実は渋い。オーディション2回目の結果も「トラ」。初めて「レギュラー」に食い込めたのは、枠が8人に広がった3回目だった。

 なおも競争は続く。これからもオーディションは待っている。「1年目のこと、すごく思い出します」。自己啓発本を開くと、あの頃、ペンで引いた線が残っていた。思い出すだけでつい、涙が浮かんだ。グラウンドで見せる笑顔の奥に、そんな日々がある。

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