未定の開幕日へ東浜はどう過ごすか 「9年前」知る摂津正氏の経験則

西日本スポーツ 石田 泰隆

 ◆タカ番記者コラム「好球筆打」

 何を書けばいいのだろう。正直な胸の内だ。1カ月にわたるキャンプ取材を終え、チームづくりの総仕上げとなるオープン戦を追ってきた。「3・20」の予定だったシーズン開幕も、もう目の前に迫っていた。

 しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で、それどころではなくなった。無観客でのオープン戦開催に続き、開幕の延期。現時点で、いつシーズンが開幕を迎えるかは決まってない。

 そこだけでも決定してくれれば、こちらも題材を絞った取材が進めやすいのだが、その「起点」が決まらないものだから、のれんに腕押し状態の日々が続く。

 選手も、もんもんとした日々の中で戦闘意欲を保ち続けるのは至難の業だろう。間近で取材を続ける限り、ホークスには心も体も、いつ開幕を迎えてもいいといった選手ばかりだった。

 もちろん、他球団の選手もそうだっただろう。だからこそ、その機会を失ったばかりか、「起点」さえ定まらない現状がふびんでならない。特に繊細なポジションとされる先発投手の調整を思うと、一日も早い日程決定を望むばかりだ。

 本来、この日は開幕1週間前だったこともあり、10球団で開幕に指名されている投手が登板していた。うち9人もの投手が過去に大役を経験している実力者で、7人もの投手が2失点以内の好投を見せていた。

 一方、こちらは自身初の開幕投手に突き進む東浜だが、3回7安打5失点と精彩を欠いた。ただ、これは抑えたから頼りになるとか、打たれたから心配だというものではない。肝心なのはシーズン開幕後だ。

 その第一歩を、開幕投手という栄えある大役で迎えるというのに、先が見えない手探り状態の中で初めての調整を強いられることが気の毒でならない。

 そんな東浜に、11日の巨人戦でテレビ解説のため球場を訪れていた摂津正氏が“エール”を送っていた。

 「もう、シーズンは開幕したと思って過ごすことが大事。調整ペースを一度落とすと、もう一度上げるのは大変だから。本番モードで毎日を過ごしてほしい」

 かつてホークスで5年連続開幕投手を務めた。東日本大震災が発生した2011年には開幕ローテの一員として開幕延期も経験した。場数を踏んだ男の言葉には、やはり重みがある。 (石田泰隆)

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