東京五輪へ絶対に負けられない戦い 競歩・20歳の藤井菜々子「記録より確実に優勝」

西日本スポーツ 末継 智章

 東京五輪代表選考会を兼ねる全日本競歩能美大会(15日・石川県能美市)に出場する男女の有力5選手が14日、同県小松市内で会見し、女子20キロでは藤井菜々子(エディオン)=福岡県那珂川市出身=が優勝に狙いを定めた。

 派遣設定記録を突破している選手が優勝すれば代表に決まる。昨秋の世界選手権(ドーハ)で7位入賞した20歳は既に派遣設定記録をクリア。1月に痛めた右脚も順調に回復し、記録は狙わず勝負に徹し、確実に代表切符をつかむ。

 優勝すれば五輪出場。自己記録では他の選手より2分以上も上回っている藤井が負けるわけにはいかない。「記録を狙うというよりも、確実に優勝するレースをしたい」。昨年2月の日本選手権で東京五輪の派遣設定記録を突破し、同9月の世界選手権で7位入賞した実力者は、誰よりも先にゴールすることに集中する。

 2月の日本選手権で日本記録保持者の岡田久美子(ビックカメラ)を破って五輪代表を決めるつもりだったが、1月下旬の宮崎合宿で右脚を痛めて欠場した。同選手権は岡田が制し、一足早く五輪代表入り。藤井は「自分の弱さが見えた」と調整“失敗”を悔やむ。岡田が今回出場しないだけに、きっちりと地力の違いを示したいところだ。

 練習は2月中旬に再開した。世界選手権で残り5キロを切ってからペースを上げた世界トップクラスとの差を痛感し、残り5キロのスピード強化に取り組んできた。「ベストな状態ではないけど、必要最低限の練習はやってきた。すごく良い状態でスタートラインに立てる」と、他を圧倒する準備はできている。

 北九州市立高1年の冬に足の故障のリハビリで競歩を始めてから4年余り。股関節の柔らかさを生かしたロスのない歩きで快進撃を続けてきたが、20キロのレースは今回でようやく6回目だ。「経験やレースの流れを把握する考えがまだまだ未熟。経験を積み上げてもっと成長したい」と言い続ける藤井にとって、経験を積める貴重な機会でもある。「勝ってけがをした悔しさを払拭(ふっしょく)する」。故障明けの“試練”も乗り越え、すっきりと代表の座をつかむ。(末継智章)

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