ソフトバンク・リチャード ムネリンから継承「52」とフライドチキン

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 「世界一」の愛され選手に! 福岡ソフトバンクの育成3年目のリチャード内野手(20)が16日に支配下登録された。背番号は元ホークスの川崎宗則が背負った「52」。期待の大砲候補は、プレースタイルは違えど絶大な人気を誇った「ムネリン」の後継者に名乗りを上げた。また育成同期入団の尾形崇斗投手(20)も支配下登録され、背番号は「39」に決まった。ともに年俸600万円。 (金額は推定)

 壇上に飾られた背番号「52」の新しいユニホームをのぞき込んだリチャードは、顔を紅潮させながら、その重みをかみしめた。「もともと川崎さんの番号ですよね」。スピード感あふれるプレーで絶大な人気を博した前任者は、2000年の入団から12年間「52」を背負い、米メジャーから復帰した17年も着用。18年の退団後、「52」は空き番号になっていた。

 「ウインターリーグで『専用』チキンも差し入れしてもらった。とても面白い人。そんな愛される人になりたい」。リチャードは川崎との接点を明かした。

 昨オフに台湾で行われたアジア・ウインターリーグ(WL)。ホークス勢がいたチーム「NPB紅」は、川崎が所属していた味全の本拠地、斗六での試合に臨んだ。自軍ロッカーには大量のフライドチキンが。贈り主は川崎で、10個の紙バケツの一つには「リチャード専用」と書かれていた。WLでの活躍を知っていた先輩から「食べ過ぎて動きを鈍らせる作戦」といたずら交じりの“エール”を受けた。

 川崎のイメージが植え付けられた番号の色を変えるポテンシャルをリチャードは秘めている。189センチ、112キロのボディーから放たれる豪快な放物線が最大のセールスポイント。今年1月に2年連続本塁打王の西武山川と合同自主トレを行い、目をかけられている王球団会長には「体が大きいんだから、タイミングを合わせて芯に当てたら飛んでいく」と“アーチスト”のお墨付きを与えられた。期待通りにオープン戦で2本塁打。3年目の春に育成からの卒業を決めた。

■新幹線の中で吉報

 チャーミングな性格も人を引きつける。支配下登録の報を受けたのは、15日の広島でのオープン戦後、福岡へ新幹線で戻る最中。「尾形の後ろの席に座っていたら、あいつの電話が鳴った。自分ももしかしたらと思ったら、かかってきて、とてもうれしくて…」。興奮を隠しきれない話しぶりに、会見場はほっこりした空気に包まれた。

 新たな背番号「52」が抱く理想のスケールも大きい。「世界一を目指している球団なので、世界一のプレーヤーになれるように」。川崎は06、09年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で優勝し、マリナーズ時代の12年には元気あふれるプレーでアピールした選手に贈られるハート&ハッスル賞候補にもなった。規格外の長距離砲には、ムネリンの“後継者”になれるだけの魅力がある。 (鎌田真一郎)

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