ソフトバンク注目右腕に開幕延期でチャンス到来 スチュワート“1軍デビュー”を決めた工藤監督の思惑

西日本スポーツ 倉成 孝史

 米ドラ1右腕がベール脱ぐ! 福岡ソフトバンクのカーター・スチュワート投手(20)の「1軍デビュー」が決まった。20日のロッテとの練習試合(ペイペイドーム)に先発予定。来日2年目の今季も春季キャンプからB組(2軍)で爪を研いできたが、前回登板の13日2軍中日戦で先発し、6回無安打無失点と好投。開幕が延期になったことで、最速158キロ右腕に大きなチャンスが巡ってきた。

 初々しい表情で、スチュワートが汗を流した。来日後初めて、本拠地での1軍練習に合流。ムーアらと会話しながらアップを終えると、ブルペン入りし43球を投じた。本来ならシーズン開幕戦だった20日のロッテ戦に先発予定。90~100球を投じる見込みで「相手がどこかは関係ない。1軍はいいバッターが多いと思うけど、自分の取り組み方は変わらない」と、初めての1軍戦を心待ちにした。

 ついに最速158キロ右腕が、1軍相手にベールを脱ぐ。スチュワートは米フロリダ州の高校を卒業した2018年に、米大リーグのブレーブスにドラフト1巡目(全体8位)で指名された。だが身体検査で右手首に問題が見つかったことがきっかけで合意に至らず、同州の短大に進学。昨年5月に契約金などを含めて6年総額700万ドル(約7億6000万円、金額は推定)、鳴り物入りで入団した。

 入団時の年齢が19歳ということもあり、球団は当初からじっくりと育成する方針で昨季は2軍戦での登板はなかった。3軍戦で10試合に登板(全て先発)し、4勝3敗、防御率4・36。今春キャンプもB組(2軍)で汗を流したが、徐々にその高い才能を開花させ始めた。2月20日にはA組紅白戦に登板し、2回無失点と好投。直球の最速は153キロをマークし、カーブも駆使して3三振を奪った。

 「今のところ順調にきている。筑後でもいい感じでできていた」と胸を張るように、前回登板した3月13日の中日との2軍練習試合(タマスタ筑後)では、6回無安打無失点と圧巻の投球を披露した。この登板を途中まで見守った工藤監督も「(前回)よかったのもあるし、開幕がずれているというところもあるので、こっちで投げて経験を積んでもらいたいという思いもある」と、1軍デビューを決めた理由を説明した。

 シーズン開幕が延期にならなければ巡ってこなかったチャンスだが、初の1軍相手の投球がブレークのきっかけになる可能性もある。キャンプ中の紅白戦でも、課題とされていた走者を背負った場面でのクイック投球で成長を披露。工藤監督は「1軍で見たいというところまできているので、どういう投球をするのかを見たい。体づくりも大切なので今後は未定ですが、結果次第ではもう一回チャンスがあるかもしれない」と期待する。「3・20」幻の開幕戦に、大きな注目が集まる。 (倉成孝史)

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