若手ばかりで劇的勝利 ソフトバンク最終回の逆転サヨナラが持つ意味

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆練習試合 ソフトバンク3x-2ロッテ(21日、ペイペイドーム)

 苦手ロッテに4連勝!! 福岡ソフトバンクが昨季大きく負け越したロッテを栗原陵矢捕手(23)のサヨナラ打で破り、2月から続くロッテとの練習試合での連勝を4に伸ばした。工藤監督が本来の開幕日だった20日からの練習試合8戦を特に若手のアピールの場として設定した「ボーナスステージ」。その2戦目で、1点を追う9回に若手が好機をつくり、試合を決めた。

 幻となった開幕の翌日にペイペイドームで躍動したのは、首脳陣へのアピールに燃える若手だった。1点を追う9回。先頭打者の高卒4年目の三森が、サヨナラ劇の口火を切った。三塁手が前進していないことを確認するとセーフティーバントを試み、一塁にはヘッドスライディングで飛び込んで出塁だ。「三塁線へ転がった瞬間いけると思った。まずは同点。出られてよかった」とうなずいた。

 若き力がさらに連動する。続く周東はバスターエンドランで出塁し、二盗にも成功して無死二、三塁と好機を拡大した。ドラフト5位ルーキーの柳町は、粘って四球。無死満塁のサヨナラ機ができあがり、打席には同1位の佐藤だ。高めのシュートをしぶとく中前に落とす同点打とし「詰まったけど、落ちてくれてラッキーだった」と笑顔を見せた。

 なお無死満塁で登場したのはバレンティンの代打栗原。持ち前の打力で今季に勝負を懸ける23歳は、2ストライク2ボールからの高めシュートを捉え、右中間を切り裂くサヨナラ打をマークだ。「1日1本とか、何か結果が出るように。毎日、何かのアピールができるようにと思っている」。試合後も浮かれることなく熱心に特打に励み、さらに高みを見据えた。

 9回は、1死も奪われずに成し遂げた鮮やかな逆転劇。原動力は工藤監督が当面の練習試合で「競争と結果」を求めた若い選手だ。それだけに「三森はグッドアイデアだったし、(周東も)よくつないだ。柳町も低めに手を出さずに四球、佐藤も冷静に自分のすべきことをしたし、栗原も打ったことで自信につながる」と満足そう。その上で「若い人も、こうやっていけば点が取れるというのが分かったところもあると思う。一つ一つが大きい」と成長ぶりに目を細めた。

 王球団会長もうなずく。「最後は若い人がよく頑張ったよね。彼らにとっては練習試合ではないから、必死だからね」と評価した。練習試合とはいえ、昨季8勝17敗と苦手としたロッテに、今春は2月の練習試合から4戦4勝。バレンティンのソロも含め、フレッシュな力が躍動して“天敵”を撃破した形だ。記録には残らない試合が続くが、工藤ホークスはチャンスを得た若い息吹が躍動している。 (山田孝人)

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