猛アピ打力、控えじゃ惜しい ソフトバンク栗原を工藤監督はどう使うか

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆練習試合 ソフトバンク6-2ロッテ(22日、ペイペイドーム)

 幻でも開幕3連勝! 福岡ソフトバンクがまたまた栗原陵矢捕手(23)の活躍で昨年大きく負け越したロッテに快勝した。21日のサヨナラ打に続き、この日は一発を含む2安打3出塁。先発出場した捕手としても盗塁を刺すなど、成長を示しつつ、左翼の守備にも入る万能ぶりを存分に発揮した。今年に入ってロッテに対して練習試合ながら5連勝。アピールを続ける「若い力」が見えない開幕に向かってチームを加速させている。

■マルチ、3回出塁

 攻守で栗原がまばゆい輝きを放った。まずはバットだ。1点リードの4回1死。西野が1ボールから投じた、甘いコースに入ってきた111キロのカーブをすくい上げた。美しい放物線を描いた打球は右翼テラス席へと吸い込まれるソロ本塁打に。「少しだけ(体勢を)崩されたけど、強いスイングでうまく反応して打てたと思う。必死に食らいついていって、アピールを続けていきたい」と端正なマスクを引き締めた。

 2回の第1打席では冷静に四球を選び、5回の第3打席は高め直球を逆らわずに左前へ運んだ。2安打3出塁。代打でサヨナラ打をマークした前日21日のロッテ戦に続き打棒を発揮して「捕手の(出場になった)日は打たないとか言われたくない。打ててよかった」とうなずいた。

 本業の捕手でも存在感を示した。2回2死一塁。二盗を試みた一走の俊足中村奨を刺してみせた。フィールディングも光る。5回無死一、二塁。送りバントを試みた佐藤の打球を素早く処理し、三塁へ送球して二走を封殺した。ただバッテリーを組んだ同学年でドラフト同期の松本に対しては「もう少し(いいリードで)投げさせてあげられたら。一緒に頑張ろうと話していたので悔しい」と反省を口にした。

 6回の守備からはマスクを外し左翼守備に。こちらも難なくこなすなど、高い万能性も存分に示した。現時点では正捕手に甲斐、第2捕手には経験豊富な高谷が座っているため、シーズン中にマスクをかぶることは容易ではない。それでもベンチに座らせているだけでは惜しい打力がある。そのため首脳陣も一塁や外野を経験させており、栗原も「どんなポジションでも出たい」と高い期待にも応えている。

 昨季8勝17敗と大きく負け越したロッテを相手に、練習試合とはいえ“開幕3連勝”に導く原動力ともなった。開幕日が未定の中で奮闘を続ける23歳を、工藤監督も高く評価する。「いろんなポジションをやり大変だと思うが、自分の可能性を広げると思い頑張ってほしい。いいアピールになっていると思うし、いい状態であれば使いたいと思う選手の一人」とたたえる。

 栗原にも、自信が芽生えつつある。「少しずつ手応えというか…、何とか食らいついていけるかな、という感じはある」。捕手も外野も一塁も実力者がひしめくソフトバンクだが、若き“スーパーユーティリティー”が首脳陣にうれしい悩みをもたらしている。 (山田孝人)

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