青柳尾方 九州勢男女V 日本競輪選手養成所卒業記念レース

西日本スポーツ

 日本競輪選手養成所(静岡県伊豆市、滝沢正光所長)男子117、女子118期生の卒業記念レースが23日、同所の南400ピストで行わた。例年、南関地区の競輪場で2日間にわたって行うが、今年は感染症対策で規模を縮小。予選2走の着位合計上位が決勝に進んだ。優勝は男子・青柳靖起(20、佐賀)、女子・尾方真生(20、福岡)。日本競輪学校から改称して初めての卒記レースは、九州勢のアベックVとなった。男子70人、女子21人の生徒は、昨年末に早期卒業した寺崎浩平と菊池岳仁を追って、24日に同所を卒業する。25日に選手登録され、今年新設のルーキーシリーズ(5、6月)でデビュー予定。

ヒーロー

 完全Vの快挙で卒業に花を添えた。佐賀勢では91期(2006年4月)藤野孝彦、九州勢としても99期(10年10月)上吹越俊一以来となる卒記レースの制覇。青柳は「決勝は自分よりも強い選手ばかりだった。動いて動いて、レースを動かしていこうと思った」と、前々の位置を終始確保。「普段の競争訓練からは捲りには自信があった。落ち着いて仕掛けることができた」と最後は捲り追い込んで、してやったりの表情だ。

 高校までは野球一筋。北九州市の折尾愛真高で俊足強打の外野手として活躍したが、「プロ野球選手になる技術はなかった。奥野博之監督が、身体能力を評価して競輪選手を勧めてくれた」。在学中は適正で受験したが失敗。卒業後に武雄で乗り始め、合格を勝ち取った。

 自転車経験が浅いなかでの養成所生活だったが、「負けず嫌いな性格が自分の持ち味。第2回トーナメントまでは決勝に乗れなかったので、卒記では決勝に乗るという強い気持ちを持った」と根性を見せた。その通り、連勝で優出を果たすと、最終決戦でもドンピシャのタイミングで踏んで白星をさらった。

 もちろん、戦いはこれから。「九州を代表する先行選手になりたい。山崎賢人選手のように、タテに踏む脚を付けたい」。西九州の先輩は目標でありライバル。山崎と切磋琢磨して、九州王国を再興へ導くキーマンになる。 (野口雅洋)

ヒロイン

 小林優香も児玉碧衣も成し遂げなかった卒記Vを、あどけなさが残る二十歳の尾方が成し遂げた。「いつも焦ってしまうが、今日は冷静に走れた。得意の捲りを生かせた」と九州の女子が手にした初めての栄誉を振り返った。

 9月の第2回記録会で出した200メートルのタイム11秒62は養成所新記録。その脚力を最後も爆発させた。「捲りが得意なので、中段くらいから行こうかと思った」。BS5番手から流れに乗って、狙い通りの捲り追い込み。直線で抜け出した。

 所属は福岡だが、熊本・多良木町の出身。高校までは陸上の選手。熊本県高校総体では100メートル走2位と活躍した。しかし3年の夏に部活動が終わると、また何かを始めたくなった。「高校での下宿先の方に勧められて、熊本競輪場で選手の練習を見せてもらった。そのスピードに憧れてガールズケイリンを目指しました」と飛びついた。

 卒業後は“ガールズの宝庫”久留米をホームバンクとして、さらに脚を磨く。憧れの児玉らと「一緒にもがいて、鍛えていきたい。5月のルーキーシリーズでは、お客さんに迫力のあるレースを見せたい。そして児玉さんのように、GPを勝ちたい」。柔らかな口調からはむしろ、底知れぬ可能性を感じさせる。118期だけでなく、ガールズのトップに立つ日がすぐに来ても不思議はない。

男女とも九州ワンツー

 アベックVだけではない。男女とも2着は熊本勢で、九州で“アベックワンツー”を達成した。男子の松本秀之介は「自分が思っていた展開とは違っていた。終3半過ぎにようやく前が空いたが届きませんでした」とサバサバ。「この1年間で力がついた」と納得の養成所生活を満足げに振り返った。

 女子の西島叶子は「決勝は最後なので自分で動きたかったが、尾方さんが前にいたのでずっとマークしてしまった。あそこまでマークするなら抜かないと…」と最後まで尾方を抜けずに悔しそう。「デビューしたら、しっかり自力を出して戦えるようになる」。逆転はプロの世界で果たす。

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