センバツ中止に涙…全国ニュースの反響で激励の電話続々 創成館が始動「僕たちには夏しかない」

西日本スポーツ 前田 泰子

 夏に向かって頑張る! 新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止された選抜高校野球大会に出場予定だった創成館(長崎)が23日、長崎県諫早市の同校グラウンドで練習を再開した。中止決定が告げられた11日はグラウンドで涙を流す選手たちの姿が大きく報道され、学校には激励の電話が寄せられた。12日ぶりの練習に参加した部員たちは目標を夏の甲子園に切り替え、再出発した。

 12日ぶりにグラウンドに戻ってきた84人の選手たちが元気な声を響かせた。11日に中止決定の知らせを聞いて流した涙はかわき、「僕たちには夏の甲子園しかない。夏を見据えてやれることをすべてやっていきたい」と上原祐士主将もしっかり夏を見つめていた。

 中止決定の翌日から練習は休止。寮も閉鎖され22日に再集合するまで選手はそれぞれ個人練習に励んだ。甲子園に出場しない年も春の大会を目指し練習に明け暮れている時期。例年にない春を過ごし「選手は野球をしたくてウズウズしている。野球をできるのは当たり前じゃないと感じたと思う」と稙田龍生監督。稙田監督らスタッフは「物語はここから始まる 最高の夏を全員で」という横断幕を作り、グラウンドに戻ってきた選手を迎え入れた。

 11日には涙を流す選手の姿が新聞やテレビの全国ニュースで放送された。反響は大きく学校には「夏は頑張れ」という激励の電話や激励品がたくさん寄せられた。新たなスタートとなったこの日も県内の飲食店から選手へ唐揚げの差し入れが届いたという。2012年には前年秋の九州大会で4強入りしながら選考で選ばれなかった経験を持つ稙田監督は「気持ちを切り替えることも大切だが、あの涙を忘れないで夏へ向かってほしい」と悔しさをバネに選手の成長に期待する。

 練習試合は一試合もできていないため来月から練習試合を行い、5月に九州大会に出場。その後はNHK杯も控え夏の開幕までのスケジュールは例年になくタイトになる。「夏の甲子園を目指して普段以上にやっていかないといけないと思います」と上原主将は決意を込めた。甲子園を目指す創成館のストーリーは第2章が幕を開けた。 (前田泰子)

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