五輪バスケ悲願のカギ握る25歳は「いつもニコニコ」日本初メダル狙うコーチに聞く2

西日本スポーツ 西口 憲一

 東京五輪に開催国枠で出場するバスケットボールの女子日本代表は、男女通じて日本のバスケ界初の「五輪メダル」に手が届く位置にいる。世界ランキング1位の米国を除けば実力は伯仲。出場を義務づけられていた2月の五輪予選(ベルギー)では、敗れたとはいえ、ランク上位のカナダやベルギーと接戦を演じた。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、4月中の代表活動は中止となったが、1年延期となった来夏の本番で世界を驚かせる可能性を秘めている。代表でアシスタントコーチを務める恩塚亨氏(40)=東京医療保健大監督=に女子バスケの現在地を語ってもらった。(聞き手・構成=西口憲一)

(1から続く)

 -五輪予選で相手の隙を突いて躍動したのが25歳の林咲希選手(JX-ENEOS)だった。2番ポジション(シューティングガード)の選手で、途中出場のベルギー戦では約20分間の出場で3点シュートを8本成功させた。カナダ戦はチーム最多の21得点でトム・ホーバス監督のスタメン起用に応えた。渡嘉敷選手とともにグループでのベスト5にも選出された。

 キキ(林のコートネーム)はぶれない。できることをやるし、自分から絶対につぶれない。(出身の)白鷗大時代からいい選手だったのは間違いないけれど、身体能力が飛び抜けて高いわけでもなかった。だからこそ「自分にできることは何か」を自力で探したのでは。惜しみなく努力できる。プレーに迷いがない。

 -ホーバス監督も林選手の活躍を収穫の一つに挙げている。

 今までは「起爆剤」みたいな位置づけだった。選手のいろんな組み合わせやラインアップを検討する中で、先発でできるか試すチャンスということになった。(確実に決めてほしい)バンクシュートを決めて、トランジション(攻守の切り替え)でもしっかり走れた。

 -所属のJX-ENEOSでは選手層が厚いこともあり、先発ではない。

 シューターだからこそ、生まれたチャンスをちゃんとモノにできる。シュート力があるから(相手が)打たせないように守ってきたところを、2回うまく利用できた場面もあった。1回はレイアップにいって、もう一回はベースライン(際)を抜いてから町田瑠唯(富士通)にパスを出した。向こうが「林に打たせたくない」と止めに出てきたところを抜いて。私の好きなところでもあるけれど、彼女はシュートをうれしそうに打つ。五輪予選の初戦、スウェーデン戦は確か4本打ってゼロだった。翌日のベルギー戦の直前、シューティングの練習でリバウンドしてパスを受けてからシュートを打つときも、ニコニコしていた。普通ならメンタル的にも厳しいはずなのに。初戦が振るわず、2戦目以降に活躍した選手はキキぐらいだった。代表選手から見習うべき点は多い。

(3に続く)

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