ソフトバンク内川が自主練に1時間ほど遅れて来る理由

西日本スポーツ

 福岡ソフトバンクの内川聖一内野手(37)が10日、自主練習で自主的に“時差出勤”を導入していることを明かした。ペイペイドームで練習後、オンラインで取材に対応。静かな中で行われている練習の様子を語り、若手への配慮と「3密」の状況をつくり出さないため練習開始時間を遅らせて汗を流している。開幕日が見えない厳しい環境下での調整が続くが「僕らの『難しい』は大したことない」と現状を受け止め、準備を整えていく。

 -自主練習の2日目を終えた。

 体を動かせる場を提供していただいてホッとする気持ちもあるし、緊急事態宣言が出ている中で練習をやらせていただいているのもあるので。ドームの各所に消毒用のアルコールがあったり、使ったものをすぐ消毒したりするのを見ると、それぐらい気を引き締めてやらないといけないと改めて感じた。

 -練習内容は。

 少し体に刺激を入れて、ランニングして、キャッチボール、ノックを受けて、バッティングという感じ。普段、全員でつくる活気はないので、どうしてもドーム全体が打球音や、ちょっとした物音しか聞こえない状況。一層、自分に緊張感を持ってやらないと予期せぬけがが起こるなと感じた。この中にファンの方の声援がある中でやらせてもらっているので、寂しいなという気持ちもある。

 -打撃練習はどのように行ったか。

 高谷さんと2人でマシンのボールを打った。時間が限られた中でやるので、全員がスタート時間に来ると全員が同じ動きになってしまう。そうなると若手に「先輩、先に打ってください」と気を使わせるし、待たせてしまうことになる。

 だから、1時間ぐらい遅らせて(グラウンドに)来ている。そこは、自分の判断で時間をずらしてきている。その方が自分の時間も有意義に使える。若い選手は(投手役を交代で)投げ合っているけど、投げてもらうと投げないといけないし、当ててしまったら気を使うから。高谷さんと2人で「普通おっさんになると時間早くなるけど、俺ら遅くなるんだな」とか話しながらやっています。

 -制限された環境下での練習だが。

 自分のコンディションをつくることは、現状開幕も決まっていないし、難しい部分はある。でも、こうして動く場所を提供してもらえただけで、僕らからすればありがたいこと。僕らの「難しさ」はたかがしれている。国を動かす決断だったり、チーム全体を動かす決断をしたり、いろんなことを決断しないといけない方の難しさに比べたら大したことはない。

 -活動休止期間(3月31日から自主練習が始まる前日の今月8日まで)の過ごし方は。

 家の中で最低限のことしかできなかった。体幹(トレーニング)だったり、バットを振ったり、家にある器具を使ってトレーニングはしていた。ただ体の変化はすごく感じていた。(休止中は)朝起きた時に気持ちに張りがないのを、すごく感じていた。一日家にいることに対し、気持ちの張りがないままトレーニングをやらないといけなかった。場所を提供してもらい練習できるのは、選手の気持ちの張りが出てくる。本当にありがたい。

 -体にも変化はあるのか。

 実際にきょう、インボディ(体成分分析装置)の数値や体脂肪を測ったりすると、体の変化は顕著に出ている。これまで自分たちがやってきたことが、体に対してどれだけ負荷をかけてきたのかということも分かった。それと同じ負荷を急につくりだすことは難しいが、開幕が決まった時に100パーセントのパフォーマンスを出せるようにするためにも、この自主練習は自分のことを考えてトレーニングしたい。

 -在宅中、野球以外での時間の過ごし方は。

 妻ともよく話すんですけど、(連日)3食を家で食べることは結婚してから初めて。これだけ長い時間、子どもと接することも初めて。トレーニング中の気持ちと、家でリラックスしている時と、オンとオフを気持ちの面でしっかり使い分けている。そこをしっかりやることが家族のためにもなる。

 -外出自粛が続く中でストレス発散法は。

 僕は野球でたまったストレスは、野球でしか解消できないタイプ。今は時間があるのでいろんな本や動画を見ている。さまざまなスポーツ選手や芸能人の考え方とか、すごく学ぶことがある。ゴルフの横田真一さんとジャンボ尾崎(将司)さんの対談で、お二人のゴルフに対する考え方は同じ競技ではないけどすごく勉強になった。そういう、自分の時間をつくるのは今しかできない。

 -苦しい状況が続く。ファンへの思いは。

 ドームに来るとチームの中で雰囲気をつくることもやるが、ファンの皆さんがいてこそのプロ野球なんだなとあらためて感じている。ファンの皆さんが一日も早く安心して球場に来てもらえる日を僕も楽しみにしているし、楽しみにしてもらっているファンの方のためにも、開幕する日に向けトレーニングをして体調を整えていきたい。

 日常を当たり前にできないことが、これだけ不自由なんだなと感じさせてもらった。そういう思いをしているのは全員一緒だと思ってもらえたら、ストレスも多少は和らぐのではないかなと思います。

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