尾崎充、指原莉乃 「父」と「母」2人のHKT支配人から巣立つ春

西日本新聞 古川 泰裕

 4月1日、HKT48を運営する新会社「Mercury」の設立が発表され、同時に新たな別れが訪れた。2013年1月の着任以来、メンバーたちを見守り導いてきた劇場支配人・尾崎充氏の退任だ。今後もAKB48グループの運営に関わっていくとはいえ、HKTファンの衝撃は大きかった。

 16年に公開されたグループ初のドキュメンタリー映画のタイトルが「尾崎支配人が泣いた夜」になるほど、おなじみの存在だった尾崎氏。涙もろく、時に「暑苦しい」とさえ表現されたその熱量は、昨今の48グループの支配人にはなかなか見られないものだった。退任の一報を受けたファンは、次々と惜別のメッセージを発信。「うそでしょ」「悲しすぎる」「感謝しかない」。反響の大きさが「顔の見える運営」としての信頼度の高さを物語っていた。

 現場でファンと顔を突き合わせて意見交換し、その声を反映させていく「支配人」という役割。具体的にどこまでの権限があるのかはっきりしないが、時にメンバー以上に注目を浴びる存在だった。

 その最たる例がAKB48の初代劇場支配人・戸賀崎智信氏だろう。劇場公演や握手会といった「現場」に顔を出し、ファンと言葉を交わす。メンバーと同じかそれ以上に「近い距離」で親しまれ、情報の発信源としても重宝された。サプライズの発表でステージに上がることも多く、そのキャラクターはファンの間に深く浸透していた。

 元SKE48の湯浅洋氏も同様の存在だったが、グループの巨大化と代替わりによって、AKBグループにおける「支配人」の姿は少しずつ変わっていったように思えた。AKB初期に親しまれた「顔の見える運営代表」としての支配人を、尾崎氏ほど感じさせてくれる人はいなかった。

 劇場では、ステージで輝くメンバーの写真を撮ろうと会場を動き回る同氏と、しょっちゅう鉢合わせになった。メンバーのMCに一緒になって爆笑したこと。新劇場建設の発表時に、手が痛いくらいハイタッチしたこと。グループの運営に関する疑問を、率直にぶつけたこともあった。今となってはいい思い出だ。

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