大きい?小さい? 福田秀平がロッテ移籍した「穴」 ソフトバンク昨季起用法から検証

西日本スポーツ 森 淳

 寂しいけれど「福田ロス」に陥ってもいられない。福岡ソフトバンクの来るべきシーズンのV奪回を見据え、オフに国内フリーエージェント(FA)権を行使してロッテに移籍した福田秀平外野手(31)の抜けた「穴」を考える。選手層の厚いソフトバンクでは控えが多かったが、代打・代走・守備でスーパーサブ的な働き。直接、残留交渉した工藤監督も「君のことが必要」と買っていた貴重なピースが抜けたことで、想定しなければならないことは何か。

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 ロッテ福田秀は今春のオープン戦で12球団2位の打率3割7分5厘、同1位の出塁率4割6分4厘をマークした。ソフトバンクから移籍1年目、主に1番として出場を重ね、「満点」といえる働きぶり。前所属ソフトバンクを含め6球団による争奪戦となった男の、まずは面目躍如といったところだ。

 昨季ソフトバンクでは80試合に出場。うちスタメンは36試合だった。まず途中出場時の福田の働きを見ていく。代打起用回数は18。チームで多い順に川島21、栗原20、福田18、明石16、塚田14で、数字上、福田は左の代打2番手だった。

 代打成績は打率3割7分5厘、2発7打点。打点は巨人との交流戦で放った満塁弾が大きいが、差し引いても12球団トップクラスの代打だ。栗原は印象的な一打が多いが、打率1割7分6厘、0発4打点と一振りの難しさがうかがえる。昨季代打起用回数で福田に続く左打者は長谷川勇12、釜元5、上林4。中軸ぞろいのスタメン右打者に左の代打を出す場面は限られ、甲斐への代打が必須なケースも減ったが、現状では栗原にもスタメンの選択肢が出てきており、後に続く有力なカードを期待したい。

 代走はどうか。昨季福田の起用回数は8。チームでは周東47、高田18、釜元14、上林12に続く5番目だった。昨季ヤクルト山田哲に抜かれる前まで日本記録の32連続盗塁成功をマークした福田だが、切り札の役割は昨季ブレークした周東が引き継いでいる格好だ。

 周東の台頭を差し引いても、他球団と比べソフトバンクは代走起用の頻度が高い。工藤采配の根幹を成す部分だが、定位置確保へ懸命にアピールした周東も、現状では代走中心の公算が大。代走起用の頻度が高い選手の故障が続いたり、ベンチが勝負どころを見誤ったりと、よほどのことがなければ、福田の穴は顕在化しにくいだろう。

 守備での起用回数は18。高田48、高谷44、周東32、釜元24に次いで5番目だった。近年は柳田、中村晃が故障に泣かされる傾向で、試合終盤の交代要員は貴重。今季はバレンティンへの守備固めも考えられる。比重で言えば5番目だが、守備起用回数で続く外野手は上林の17の後が目立たない。ここまで触れていないが、福田は代打後に代走、守備が不要で、一塁も含めポジションの選択肢が多かった点でも貴重だった。

 最後にスタメンだが、先発出場時は36試合で打率2割5分、5発15打点。確実性はもうひとつだったが、パンチ力が目立った。守備固めと似た話だが、主力の左打者が故障欠場した場合、大きくクオリティーを落とさず代替出場できる選手は多くない。長谷川は古傷を抱える足首の状態も上がっているようだが、本人の意欲は別にして、連続出場できるものと当て込むのは現状考えものだ。上林の復調や、栗原を野手起用した際の活躍度がポイントになるだろう。(森 淳)

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