移動距離12球団トップ級のソフトバンク 3密どう防ぐ?「先が見えない」苦悩の声

西日本スポーツ

 プロ野球は新型コロナウイルスの影響で開幕の延期が続いている。日本野球機構(NPB)は23日に開催した12球団代表者会議で、時期は不透明とした上で、無観客で開幕する方向性で一致したが、懸念されることも多い。最大のリスクは開催地への移動。福岡市を本拠地とする福岡ソフトバンクは12球団でもトップクラスの移動距離を強いられるだけに、球団も感染防止策に頭を悩ませている。

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 現状では全国に緊急事態宣言が発令中。鈍化の傾向はあるとされるが、新型コロナウイルスが終息する見通しはつかない。それでも、12球団代表者会議後に対応した斉藤コミッショナーは「暗い時期であればこそ、国民スポーツの野球を皆さんの家庭に届けたい。みんな強く思っている」と述べた。緊急事態宣言が解除されるなど、今後の情勢次第ではあるが、早ければ大型連休明けにも開幕の日程を決めたい考えを示した。

 一方で斉藤コミッショナーは懸念されるリスクについても言及。無観客開催でも、開催地への移動で選手やスタッフらが新型コロナウイルスに感染する危険性があるだけに「先生方からは、球場をどうするかという話もちょっと出た。その辺も考えないといけない。移動リスクについては各球団が相当検討していると思う」と話した。

 全球団に共通する懸念だが、本拠地が各地に点在するパ・リーグのソフトバンクは、年間移動距離が日本ハム(札幌市)とともに12球団トップクラスだ。それだけに、一層難しい対応が求められることになる。

 福岡市から移動する場合、関西地区でのオリックス戦のホームゲーム以外は原則航空機を利用する。昨シーズンはキャンプやポストシーズンも含めて航空機での移動は39度、新幹線の移動も20度を数えた。

 斉藤コミッショナーは延期の末に開幕した台湾の事情について「長時間かかってもバスでしか移動しないという情報もいただいてます」と原則バス移動を実施していると述べた。ソフトバンクも北九州市など九州内でのホーム戦でバス移動する場合はある。同一リーグのビジター戦で最も近い関西地区でも7時間以上を要するだけに現実的ではない。

 求められる移動リスクの軽減策については球団内でも検討されているもようだ。1度の遠征時で選手やスタッフを含め多いときには80人近い大所帯。球団関係者は「消毒やマスク着用を徹底することはもちろんですが、航空機では機内の後方に座席を固めるとか、座席に余裕があれば間隔を空けて着席するなどは考えられるが。先が見えない」と頭を抱えている。

 新幹線であれば3人程度での分散移動も考えられるが、航空機では運航便数の兼ね合いもあるなど実施には困難が伴う。また、これまでも空港からはバスでの移動が主な手段だが「3密」を避けるためには台数増などの対応が必要だ。タクシー移動でも乗車人数への考慮が必須となる。いずれにしても「3密」となる懸念はどうしても避けられない。また福岡県筑後市に本拠地を置くファームも、ウエスタン・リーグでは名古屋市までの遠征がある。

 斉藤コミッショナーは「どこか球場を数カ所決めて、そこでしかやらないとか、そういう具体的な話は出てませんが、今後、そういうことは考えられていくと思う」と、移動リスクを下げるため、感染率の低いエリアで集中開催する可能性にも言及したが現時点で方向性は未定だ。シーズンの開幕日程が固まったとしても、難題は山積している。

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