ボクシング代表の技巧派が研究続ける「門外不出」秘密のカレーノート

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 アスリートの「#おうちごはん」をのぞいてみたら…。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、活動が大幅に制限されている東京五輪を目指す選手たちも自宅で過ごす時間が増えている。そんな中で増えているのが、ステイホームの一環として自炊をする選手だ。スポーツ選手にとって体づくりに直結する「食」は大切な分野。再び躍動する日に備え、おいしい手料理で心身を整えている。(伊藤瀬里加)

   ◇   ◇   ◇

 ボクシング男子ウエルター級で東京五輪代表の岡沢セオン(鹿児島県体協)の自宅には、本人が「門外不出」と語る秘密のノートがある。表紙にインドの象の神様が描かれた「カレーノート」。自作したカレーのレシピや感想を記している。

 「どうせやるなら集中して研究しようと思って」。家には十数種類のスパイスを常備している。得意メニューはバターチキンカレー。東京都内で合宿がある際には「カレーの聖地」と呼ばれる神保町で食べ歩きするなど、探究心は尽きない。

 2018年に中大を卒業した後から鹿児島県体協所属となり、鹿屋市を拠点とする。1人暮らしをする岡沢は1年前ほど前、料理に目覚めた。ある日、思いつきでスパイスからカレーを作ってみると、「めちゃめちゃおいしかった。衝撃のうまさ」と大感激。「夜寝ていて、自分のカレーが食べたくて起きた」というほど夢中になった。

 今では最高のリフレッシュ法だ。手順を考えながら集中して作業することで「ボクシングのことを忘れられる」。パソコンやスマートフォンでラジオが聴けるサービスradiko(ラジコ)でお笑い芸人の番組を楽しみながら、黙々と手を動かす時間が癒やしとなった。

 自粛生活が続き、最近は「時間がかかるものを一から作ってみよう」と手打ちラーメンにも挑戦した。故郷山形で食べた味を思い出してしょうゆスープも作り「結構うまくできた」と自賛する。

 東京五輪の1年延期については「1年間、経験を積むことができる」と前向きだ。現在は対人での練習ができない状況。サンドバッグ打ちや体力トレーニングにとどまる中、日本ボクシング連盟が開くオンライン講座などを受講した。

 4月中旬にはロンドン五輪金メダリストの村田諒太(帝拳)の講話を聞いた。「金メダルでないと見えない景色がある。自分も金メダルを取りたい」。忍耐の時期を、少しでも有意義な時間にするため、創意工夫を続ける。

PR

格闘技 アクセスランキング

PR

注目のテーマ

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング