J1鳥栖が決意の全体練習再開 コロナ対策モデル構築でリーグ戦への流れを

西日本スポーツ 末継 智章

■「Jリーグの日」に

 J1のサガン鳥栖が15日、佐賀県の鳥栖市北部グラウンドで約1カ月半ぶりに全体練習を再開した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で各クラブの活動休止や制限が続く中、J1で全体練習を再開したのは鳥栖が初めて。15日は1993年のJリーグの開幕戦から27年となる「Jリーグの日」。節目の日に先陣を切ってサッカー界の「新しい生活様式」を実践し、感染対策のモデルケースになれば、リーグ戦再開への流れも加速させられそうだ。

 久々にピッチを踏んだサガン戦士に笑みが広がった。3月29日に活動を休止して以来、約1カ月半ぶりの全体練習。パス交換を中心とした軽めのメニューで約1時間半汗を流し、小林祐三主将は「理屈抜きに気持ちいい。芝のにおいや雨が降りそうな空気感も含めてサッカーだな」と喜びをかみしめた。

 J1で全体練習を再開したのは鳥栖が初めて。Jリーグが14日に発表した新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン案では、全体練習を含めたトレーニングへの対策が「検討中」となっている中、一足早い再開は決意の表れでもある。

 金明輝監督は感染防止策や練習方法がリーグのモデルケースになるよう「クラブからお達しを受けている」と説明。「『密』を避けることを意識してサッカーをする。(リーグから)情報を要求されれば伝える義務はあるし、できる範囲でしっかりと伝えたい」と練習再開から得た経験や課題をJリーグ全体で共有してもらう考えだ。

 選手たちは「3密」の可能性があるクラブハウスを当面利用せず、クラブが15日朝に設置した仮設テントで着替えた。さらに練習前後の円陣では、広めに間隔を取るなど細心の注意を払った。

■制約逆手に戦術を磨く

 当面、選手同士の接触を伴う練習は避ける。鳥栖の強みである球際での激しさを磨くことはできないが、金監督は制約を逆手に取る。今季は元々カウンター一辺倒からボールを保持して攻撃の時間を長くする戦術に転換する方針で「コンタクトプレーやハードワークだけでJ1は勝てない。違った良さを見つける」と15日は練習の大半を長短のパス交換が占めた。

 「(世間には)解雇された方々がいる中で、僕たちは仕事をしていないのに給料をもらえていた。その対価として、再開したときのプレーで返す」と金監督。今も制約を強いられる人々に活力を与えるため、進化した姿をピッチで披露する。 (末継智章)

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