プロ野球ビールかけ取材の裏側 カメラマンはTシャツ、短パン、スニーカー

西日本スポーツ 軸丸 雅訓

 苦労の割に報われない、と思う写真取材の一つが、プロ野球で優勝したチームだけが味わえる祝勝会のビールかけ取材だろう。

 準備は入念にするものの、紙面は胴上げや試合の写真をメインで扱うケースが多い。一方、ビールをかけ合い歓喜するナインの姿は小ぶりになる宿命にある。守護神森がルーキー甲斐野をおんぶして喜んでいる場面は締め切り時間などの関係もあり掲載されなかった。

 ビールかけ取材の準備は試合前から始まる。優勝にリーチがかかると、広角レンズのピントを固定した“ビールかけ専用カメラ”をポリ袋でくるみ、レンズには防水スプレーをかけておく。Vが決まれば、球場から祝勝会会場に直行。Tシャツ、短パン、スニーカー(サンダルは足を踏まれると危ないので不可)に着替え、酒にむせながらシャッターを押しまくる。終わっても、宿に帰ったら酒臭い服を洗う作業が残っている。

 とはいえ、ソフトバンクの皆さんのおかげで、毎年参加させてもらえているのだから、文句を言うのはぜいたくか。何より、一年間必死に頑張ってきた選手たちの努力が報われ、心からの笑顔を間近で見ることができるのは、カメラマン冥利(みょうり)に尽きると思っている。 (軸丸雅訓)

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 西スポカメラマンが撮った決定的瞬間や記憶に残るシーンを集めた企画「お宝写真館」。取材時の思い出やエピソード、裏話などを随時、紹介します。

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