ソフトバンク内川「甲子園があるから泣ける」球児の「声」に耳を

西日本スポーツ

 福岡ソフトバンクの内川聖一内野手(37)は夏の甲子園の中止が決まった20日、ペイペイドームでの練習後にオンラインで対応し、目標を失った球児の心中を察した。

 父一寛さんは1993年夏に監督として大分工高を甲子園に導いた指導者。内川自身も「高校野球に携わっている人がどれだけ甲子園に対して強い思いが大きいかを、人よりも感じてきた」という自負がある。内川は同高に進学し親子鷹で甲子園を目指したが、3年の夏は大分大会の決勝で涙をのんだ。「なんで、あれだけ負けて悔しがれるかは、甲子園があるから。甲子園があるから泣ける。僕は甲子園に出られず、悔しくてプロに行ったけど、それさえもないとかける言葉がない」と声を落とした。

 内川が訴えるのは「負けた証」がない球児の本音を打ち明けられる環境、相手の必要性だ。「試合ができなくてつらい、悔しいは隠す必要がない。ずっと抱え込んでいると、これから先進んでいくことができないので。親でも、学校、コーチでも、選手が本音でどう思っているか聞いてほしい。無理に抑え込んでいながら『頑張れよ』は言えない。大半の子が高校野球を区切りにして、次に進む人生を形づくる。野球がなくなって気持ちをプツッと切らないように。自分の思いを吐き出せる人がいると救われる」

 今夏、甲子園への道は絶たれたが、代替大会の開催は今後、各地の高野連の判断に委ねられることになる。「人生でやるのが最後になる可能性がある競技を披露する場さえないのはきつい。何もなく終わるよりは、試合ができるということの方がいいんじゃないか」。緊張が緩んだ状況の中、けがのリスクを抑えた上で、せめてもの「救い」を求めた。

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