波瀾万丈25年「つらい思いが報われた」福岡サポーターのベストゲーム

西日本スポーツ

 Jリーグのアビスパ福岡の創設25周年を記念し、西日本スポーツがインターネットで募集した「思い出の試合」に373件の回答が寄せられた。2015年12月6日のJ1昇格プレーオフ(PO)決勝、C大阪戦には7割を超える支持があり、思い出などを熱く語る書き込みがあった。(「」内はネット投票で設けた思い出、理由などを記述する欄の書き込み)

 敵地を熱狂に包んだ瞬間は、ヒーローになる中村北斗から始まった。自陣でボールを奪うと大きく前線へ。「魂のこもった北斗のゴール。そのゴールが決まるまでのつなぎが、この年を象徴する選手がつないだパスというのがまた感慨深い」。中原貴がヒールで落とし、坂田、金森、亀川と渡り、グラウンダーのクロス。右サイドから走り込んだ中村北がサイドネットに突き刺した。

 「ゴール裏で見ていたので、同点ゴールのシーンで中村選手が駆け上がってくるのが見えていました。あの角度からゴールが決まるとは思っていなかったので、本当に興奮しました!」。0-1で迎えた後半42分の同点ゴール。知らないサポーターとハイタッチをし合ったという書き込みも多数あった。「ハーフタイムで声もかれ、(C大阪の)玉田選手に先制ゴールを決められた時は泣いてしまったが、最後の最後にドラマがあって今度は喜びで大泣きした。アビスパを応援していて良かったと思った試合」。そのまま同点で試合は終わり、リーグ戦上位のアビスパのJ1昇格が決まった。

 「いろいろとつらい思いもしながら長年応援してきた思いが報われたように感じた、祝福のような同点ゴール。決めたのが福岡に戻ってきた北斗というのも、不思議な巡り合わせを感じた」

 2013年に経営危機が発覚。J2で同年は14位、14年は16位に沈んだ。14年から経営体制が変わり、15年に井原正巳監督が就任。7年ぶりに復帰した中村北をはじめ、鈴木など一度はチームを離れた選手たちも戻ってきた。

 開幕3連敗、最下位から順位を上げ、夏のウェリントンの加入、中村航のGK定着などを機に連勝街道に入った。「中村北斗選手や中村航輔選手、ウェリントン選手らに注目が集まりがちですが、リーグ戦前半を支えてくれた神山竜一選手や中原貴之選手の功績も忘れられません」。最後は8連勝フィニッシュ。自動昇格した2位磐田と勝ち点で並びながら、得失点差で3位となってJ1昇格プレーオフに臨んだ。

 同準決勝で長崎との九州ダービーを制して決勝進出。開催地は4位C大阪の本拠地、ヤンマースタジアム長居だった。シーズン当初、Jリーグが中立地としてあらかじめ決めていた会場だった。

 「ホーム試合(扱い)のはずなのにアウェー大阪でという逆境を乗り越えて昇格を決めた試合。たくさんのサポーターが乗り込んだ長居は圧巻でした」。大阪に集結したサポーターは約9000人。「家族、友達みんなと長居へ行った。あの大きなスタジアムのゴール裏を福岡サポーターで埋め尽くしたことがすごかった。圧巻でした! 大勢のサポーターの歌も迫力があって、選手たちと一緒に戦って勝ち取った昇格でした」。今もスタジアムの雰囲気を鮮明に覚えているサポーターは多い。

 「父、私、長男の男三世代の旅で、J1昇格を現地で見られたのは、一生の思い出になりました」。サポーターは各地でも戦っていた。「弟の結婚式とかぶり、長居に行けず、ハッチ(アビスパを応援するスポーツバー)に。その日お子さんが生まれたアビサポとともに、北斗の同点ゴール、昇格決定に号泣し、博多駅での昇格報告会まで、最高の一日!!」。アビスパ史上ナンバーワンとの声も上がった試合にはサポーターのドラマもあった。

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