ソフトバンク東浜快投 工藤監督は開幕投手再検討もしっかり「回答」

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 開幕投手、任せろ! 福岡ソフトバンクの東浜巨投手(29)が26日、ペイペイドームで行われた紅白戦で3回を投げ被安打1、無失点の快投を披露した。プロ8年目で初の開幕投手に指名されながら、コロナ禍で状況は激変。難しい調整を強いられてきた。緊急事態宣言の解除で、ようやく6月19日の開幕が決定。工藤公康監督(57)は「大役」を一時保留しながらも、最有力候補はブランクを感じさせず信頼に足る投球を見せつけた。

■プロ8年目復活期す

 明確な目標が見え、東浜は湧き上がるものを感じていた。新型コロナウイルス感染拡大の影響でシーズンの開幕は当初の予定から3カ月遅れとなる6月19日に決まった。「実際に開幕日が確定したところで、心も体もそこにみんなが向かっていくようになった。練習の中でも張り合いが出てきた」。進むべき道筋が見えて上がった実戦マウンドで、2カ月以上あったブランクへの不安を振り払った。

 紅組の2番手で3回から登板。沖縄尚学の後輩リチャードを幸先よくカットボールで空振り三振に仕留めると、緩急自在の投球を展開する。4回先頭の柳田に左前打を許したが、二塁への進塁を左翼の柳町が阻止。バックの好守に応えるように、続く松田宣からカーブで空振り三振を奪った。最速は147キロをマークし、3イニングを打者9人で料理する申し分ない内容だ。

 試合での登板は3月13日のオープン戦広島戦(ペイペイドーム)以来、74日ぶり。「(実戦)感覚はなかったけど、マウンドに上がったら意外と忘れていなかった」。当初予定されていた3月20日の開幕戦で、プロ8年目で初めて開幕のマウンドに立つはずだった。開幕日が何度も先送りされる状況でも「いつか開幕する時が来る」と気持ちを切ることなく、心身とも良い状態を保ってきた。

 その一方で、チーム活動が滞ったこともあり、工藤監督は開幕投手の決定に慎重な姿勢を見せている。「東浜君ということで進めていこうと決めていたが、コンディショニングを見ながら(開幕投手を務める)選手には伝えたいと思う」と説明。開幕2カード目からは同一チームと6連戦となる方向性もあり、ローテ候補の投手が試合で投げる姿を確認し再検討するという。

 ただ、東浜が最有力候補であることに変わりはない。東浜本人は「(開幕投手への意識は)あまりないです。試合で投げさせてもらえているだけありがたい。それより残り1カ月の状態をどこまで上げていけるか」と特別な感情を見せてない。

 外出自粛期間に自宅で過ごす時間が増え、あらためて野球に対する根本的な思いに気付かされたことが大きい。「ここ2年ぐらいけががちで悔しい思いをすることが多かったけど、自粛(生活)でプレーができるありがたさを感じた。野球が好きなんだなと心から感じるようになった」

 純粋な気持ちで野球に取り組む右腕にとっては、右肘の手術から復活を期すシーズンでもある。「忘れられない、特別な1年になる」。その思いをマウンドで表現する覚悟と準備を整えていく。 (鎌田真一郎)

PR

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング

PR

注目のテーマ